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日本昭和村にはガッカリ

昭和の風景があるという噂の日本昭和村に行ってきた。
東海北陸道、美濃・関JCTから東海縦貫道を中央道土岐方面に向かう途中にある。
東海縦貫道は、西濃から東濃へと延びる中山道に相当するもの。

日本昭和村には、美濃加茂SAからダイレクトに入場できるから至極便利である。
途中東海北陸道川島PA・オアシスパークに立ち寄って休憩をとりながら向かった。

ここも高速道路からダイレクトに入れるアミューズメントパーク。
淡水魚水族館というものも設置されていて、自然あふれる新スタイルのテーマパークである。
平日であったが、子供連れの家族でにぎわっていた。

さて期待の昭和村。
小生は幼年期から青年期あたりの日本の原風景をいくばくか期待したのだが、結果は・・・

結論からいえば、ここには「昭和」などは無かった。

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それでは貴方の「昭和」とは何か?と問われると、即答には窮するが、少なくとも、昭和を初期中期後期と分けた形で、それぞれの時代の持つ特徴を生活者の視点でとらえたものが望まれたのに、ここはごった煮のような、そして取ってつけたような似非昭和しか存在しなかった。

「昭和村」というニックネームをつけ、疑似体験によって、「昭和」を懐かしむことのできるテーマパークとして、大々的に宣伝する割に、ここには「昭和」がない。

建物も、調度品も、方々にある店も、自然も、すべてが昭和の仮面をかぶった現代そのものである。

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施設の一部であり重要に思えた映画館と演劇の建物は休館。
この村の名誉村長である中村玉緒の名前からとられた「玉緒の家」は、単なる土産物屋で、相当ガッカリさせられることとなった。

店は方々にあるが、「昭和」を本当に感じさせるものはごく少なく、ほとんどが今風の土産物屋と化しているのは、このテーマパークのコンセプトの大きなブレなのだろう。

目先の売り上げが前面に出すぎているから、今は珍しさで来客もあるようだが、当期利益を得るための、あるいはリピーターを確保するための、「年間パスポート」は恐らく売れ行きが良くないと思わざるを得ない。

何もかもが中途半端であり、ここには多くの人が期待するような「昭和」は無い。

テーマのない似非テーマパークとしか思えない。

昭和を懐かしむ世代が、何を求めているのかがわかってないのではないか。

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ウイークデイで人出が少ないせいもあろうが、入場料を取りながら休館の施設があるなどもってのほかで、誰もが懐かしい紙芝居は、紙芝居屋の自転車が路に置かれているだけである。

時間を決めて実演をするなど可能なはずだがそれすらない。

このような・・・・ハードのみのテーマパークでは、何れ飽きられ、結果存続が危ぶまれるに違いない。

平成記念公園「日本昭和村」は岐阜県が整備し、株式会社ファームが運営する公設民営方式の公園です。
・・・との説明書きがあるが、恐らくはこの公設民営方式という中途半端さが影響しているのかもしれない。
やりたいことが公の規制などで出来ない、すべて民間であれば恐らくは、もっと中身の濃い、したがって中途半端にならないテーマパークになりえただろうに・・・・

町全体を保存し、対象のイメージを強く残した大正村、明治期の建物をそのまま移築した明治村に比べると、魅力度は今一である。

「昭和」を感じさせない「昭和村」。
ネーミングミスと言ってしまえばそれまでだが・・・・

by noanoa1970 | 2009-05-19 10:16 | トピックス | Comments(0)