収穫の時
収穫の時を迎えたのだろう、橙色に色付いて来た。
さらにすぐ近くの民家の庭に、珍しいものを発見。
最初は蜜柑だと思っていたが、よく見るとそれは「レモン」であった。
庭先で収穫できるレモン。
かなり贅沢でうらやましいものだ。
10年前の今頃なら、収穫した新蕎麦を三たてで味わうことができたのだが、今ではそれも遠い昔の思い出となってしまった。
里山では農作物の収穫の時期を少し過ぎたころだが、柑橘類の収穫はこれからが本番。
「After The Gold Rush」とともに好きだったもの。
「アラバマ」という歌が収録されていた。
「After The Gold Rush」の「Southern Man」ともリンクする、南部人の人種差別に対する叛旗とも取れるような歌である。
南部で収穫とくれば、レッドベリーが作ったフォーク&カントリーの名曲、「Cotton Fields 」歌詞の中に、It was down in Louisiana
Just about a mile from Texarkanaルイジア州、テキサス州が登場する。
「綿摘み」に従事し、一生懸命働いても収入が少ない、貧しい黒人の子供が、かって母親の背中で聞いた歌のような感じである。
一方「レモン」はといえば、中学生時代に耳にした曲が2つ。
NHKの番組に「夢であいましょう」という音楽番組があって、男性四人のコーラスグループ「ダーク・ダックス」と人気を二分した「デューク・エイセス」が歌う「おさななじみ」・・・おさななじみの思い出は、青いレモンの味がする・・・
レモンは、今のようにポピュラーな果物ではなく、喫茶店でレモンティなどを注文するようになるのは、当分先のことであったから、当時、「青いレモンの味」とは一体どのような味なのか、とても興味がわいたものだった。
ちょうど同じころ、ラジオではナンシー・シナトラが歌った「LIKE I DO」という曲が
流れ、それをザ・ヒットパレードという民法の歌番組で、ザ・ピーナッツという双子の姉妹が歌っていた。
大学生になって、この曲の原曲が、「ポンキエルリ」というクラシックの作曲家の歌劇「ラ・ジョコンダ」の中の「時の踊り」であることを知ることになった。
ザ・ピーナッツは、他にもベートーヴェンの「エリーゼのために Fur Elise」の編曲「情熱の花を歌っていた。
60年代の初めは、クラシックとポピュラー音楽があまり優れちぇいるとは言えない編曲で結びついた時代の始まりでもあったようだ。
散歩中の柑橘類の樹木になっている果実から、音楽へと話が発展してしまったが、そのような展開も悪くはないだろう。
by noanoa1970 | 2008-11-17 18:38 | 季節の栞 | Comments(0)