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Green Back Dollar

昨日のブログ、「Do Re Mi」でDo=グリーンバックドラー、すなわちドル紙幣のことと注釈をした関係で、本日はその「Green Back Dollar」について少し書いてみることにした。

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たった今、「キングストン・トリオ」のこの曲を聴いたばかりで、初めてこの曲を聴いた1960年代初期の、少年時代のワクワク感が甦り、チョットいい気分になった。

Green Back Dollarは、米国のドル紙幣の裏がすべて緑色の塗料で印刷されているところからと、もともとBackではなくbuck=鹿の革・・・インディアンが取引に、鹿の皮を用いて物資と交換したために、ドルのことを「バック」と言っていたこと、発音がいずれも「バック」というところから、ドル札の総称として使われるようになったといういきさつがあったと言う。

キングストン・トリオは、第2次フォークリヴァイバル期の象徴的存在で、我が国のいわゆるカレッジフォークの面々のほとんどは、彼らの影響下にあった。

それまで、ロックンロール全盛だった、ラジオやTVの音楽番組では、このころ…1960年初期あたりから、米国での第2次フォークリヴァイバルブームの波の影響で、数々の和製フォークも生まれてきた。

ちなみに、第1次フォークリヴァイバルは、ウッディ・ガスリー、ウイーバーズ、ジャック・エリオット、ピート・シーガーなどの人たちである。

キングストン・トリオは、そんな第1次フォークリヴァイバルの騎士たちのあとを引き次いで登場した、カレッジフォークの元祖的存在。

よくブラザーズ・フォアと比較されることがあるが、キングストン・トリオは、彼らよりも幾分オリジナルのフォーク寄りのところが見受けられる。
しかしかなりの部分で歌った曲がオーバーラップする。

ピート・シーガーの名曲「花はどこに行った」は、両方でかなりヒットし、シンコペの使用法に若干の相違はあるが、どちらも耳になじんだものである。

4人と3人の違いが、聞いていてさほど感じられないのが、昔から不思議なことでもあった。

ハーモニーのブラフオー、リズムのキングストン・・・そういってしまうと、少々語弊があるかもしれないが、しいて言えばそれが大きな違いと特徴だろうか。


さてこのGreen Back Dollarは、なにもドル紙幣のことを歌った歌ではなく、母親から「将来大人になったら、どこでも好きな国を旅してご覧」と言われた少年が、大人になって1文無しの放浪の身となって方々を旅してまわることになってしまった・・・1瓶のブランデイと歌だけが、心の支えだ・・・・・
そんな内容の悲しいHOBOソングなのである。

Green Back Dollar

Well, I don't give a damn about a green back dollar
Spend it fast as I can
For a wailing song and a good guitar
Are the only things that I understand
Oh Lord, the only things that I understand

Some people say I'm a no count
Others say I'm no good
But I'm just a natural born traveling man
Doing what I think I should
Oh Lord, doing what I think I should

When I was a little baby, my mother said, hey son
Travel where you will
And grow to be a man
And do what must be done
Oh Lord, do what must be done
Now that I'm a grown man
I've traveled here and there
I've learned that a bottle of brandy and a song
Are the only ones who ever care
Oh Lord, are the only ones who ever care

by noanoa1970 | 2008-08-18 12:09 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(0)