覚書・・・神社:神の系統
神社神道の神々には、3つの系統がある。
2つは、天神と地祇(ちぎ)。
天神は天津神で天孫族の神、日本列島統治者の先祖霊。
地祇は国津神、すなわち統治者との覇権争いに敗れ、怨みを残して死んだ、祟り神の系統。
そして、もう1つ、天神にも地祇にも入らない、縄文以来のアニミズム・シャーマニズムの神である。
そのほか、例えば乃木将軍の神社、加藤清正の加藤神社・徳川家康の東照宮等があるが、ここでは古代の神々とは別種なので、含めないで置く。
大きな神社に行って周囲を良く見ると、小さな祠のようなものがあって、そこにその大きな神社の主神と関係の無い「神」がひっそり祭られている事が有る。
これらが、地祇や縄文アニミズムの神であることがある。
小生は、大きな神社の周囲に隠れたように存在しているこういう神の祠を見ると、昔なら、この神が主神であったのだろうにと言う思いがする。
昔読んだ梅原猛の「法隆寺の謎」ではないが、神社の鳥居は、天孫族が、彼らが駆逐した国津神の祟りを封じ込めるために、・・・つまり彼らの霊魂を神社という建物に閉じ込め、そこから下界に出てこないようにするための封じ込めの象徴であったという説がある。
天孫族の知恵は、彼らが駆逐した神々を、表向きには「祭り」そして実は「封じ込め」る方法で、敗者の民を融和的に扱ったことで、このことは、聖パトリックが採った、ケルトの国アイルランドのキリスト教化政策と良く似ている。
小生は、神社の天神と地祇の違いや、隠れ神の有無などが、神社の鳥居の形状の違いや、色の違いに関係するのではないかという仮説を立ててみるのだが、検証には相当時間と手間がかかるであろう。
by noanoa1970 | 2008-02-03 16:54 | 歴史 | Comments(0)