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本当に有った「怖い話」続き物その3

こんな寒い日が暮れてしまった時間,人通りがほとんどないこの道に、なぜ女性が立っているのか・・・不思議に思っているうちに、その「女」は徐に車に近づき、フロントガラスからわれわれを覗き込んで、首をかしげる仕種をすると、今度は助手席の方に来て車の中を覗き込んだ。

誰かを探すような、スローモーションのような、その異様な仕種にひるんだのか、一番近い助手席の小生はもちろん,同乗の誰一人として、窓を開けたりして話しかけることすらなかったのである。髪の長めの白っぽい服装の・・20歳から30歳だろうか・・若い・「女」であった。生気盛んな若い男が5人もいながら、ただただジットしていたばかりであった。
少し時間が有って、車はその「女」の脇をユックリと進んだ。

車の中では、なぜか5人とも押し黙って、一言も声を発するものはいなかった。
「それにしても変な「女」がいるものだ、・・・・「商売女にしては、あんな人気のないさびしい場所にいるなんて・・・・」「きっと誰か・・・・恋人とでも待ち合せでもしていたのだろう・・・」「精神状態が少し変なのではないか」などと口々に言葉が出るようになったのは、下宿の灯りの下、温かいお茶を飲んでいるときになってからであった。
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by noanoa1970 | 2005-07-19 07:25 | 怖い話 | Comments(0)