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「せきまき」とは何だ?中仙道に新旧があるのか

時々訪問するある方のブログに、天下のNHKの女子アナが、定時ニュースの中で、「席捲」という漢字をSEKIMAKI「・・・その音楽はヒットチャートをセキマキしています」といったのを聴いて仰天したと書いていた。

民放ならまだしも、視聴料で運営している国営放送だから、それを見る人の目はやおら厳しくなる。
このような間違いがあると、すぐさま電話でクレームをつける人も大勢いると聞く。

小生もこうしたアナウンサーやキャスター、コメンテーターの間違いは、ものすごく気になるほうである。(ブログにも書いたが、「を得ない」を「おえない」という、知識人と称される人間が、いかに多いことか)

例え成績優秀で放送局に入社し、一定の訓練をした女子アナだとしても、せいぜい数多居るOL達よりは少しましな程度であろう。

大学に入って4年、会社の研修期間が3年としても、たった7年余りで、完全に一人前の常識人になれるほうがおかしい。

それに大学で幅広い知見を身に着けることは、かなり困難なことでもあるから、女子アナの実態は素人の女性とほとんど変わるところはないのである。

しかしプロのアナウンサーという立ち位置であるから、まして電波を通じて万人がウォッチするわけだから、期待もあり反面厳しい目で見られることになる。

例外はあるだろうが、年の若い女子アナたちは、そういう厳しさに耐えられるだけの力は持っているわけもなく、したがってある程度以上の美貌が支えなければ、アナウンサーとしてTV放送に乗せることはできない、従って見た目は平均点よりはかなり上の人が多い。

しかしニュースやそのほか、あらかじめアナウンスすることが決まっている・・多分それが大半を占めると思うが、間違えるということは、知識不足の側面はあろうが、予習が足りないという一言に尽きる。

昔と比べて近年のアナウンサーは、間違いが多くなっているという話を聞くが、このことはあらかじめの準備不足でも登用してしまうし、そうぜざるを得ない事情が、局側にも内在していることの証明であろう。

通常、原稿をトレースする際に、読み方がわからなければ、事前に調べて解決するだろうし、誰かに聞けばすぐさま解決することだ。

世界で1番TV番組出演時間が長いとされるMM。
MMは朝早くからの生番組出演があるから、事前打ち合わせの時間がどうしても少ない。
したがって、いつもあのような週刊誌の見出しのような文言をパネルに張ったものをめくりながら少しだけの補足程度でお茶を濁し、後は自分の知見…これがあると思っているから厄介なのだが、危ういとみる局側は、コメンテーターを多数登用して、意見の標準化にいそしむ。

席捲:セキマキ問題は、単に事前打ち合わせが十分されなかったからであろう。
それに、この女子アナの力量を、番組スタッフが過信したのかもしれない。

重要な視点が忘れがちだが、しかしこの事件では、女子アナの能力を非難するのではなく、事前チェックを怠ったことに向けられるべきだろう。

もちろん「席捲をセッケン」と読めなかったことは、誠に不甲斐ないが、日常使用する言葉でもないから、女子アナが知らなくても当然だったのかもしれない。

いくら難読文言集などで教育しても、抜けてるところは必ずあることを認識することが大事。
知らないことは事前に押さえることが必要。
あいまいな概念の危うさというリスクを、常に考えて事前対処しておくことだろう。

NHKアナの問題はそれで解決する。


真偽のほどは確認できてないが、笑い話的間違いの例がある。
これは有名な話だ。

民放某番組で、ある女子アナが、「『旧中山道』を『1 日中 山道』イチニチジュウヤマミチと読んだ他局の女子アナ(のちに有名キャッチャーと結婚した)がいた」と紹介したが、読み間違いを指摘したその女子アナ自身が、なんと「きゅうちゅうさんどう…ですよね」と間違えて読んだという。
漫才のネタになりそうな話だ。

無知な2人の女子アナと片付けられやすいが、これにはいろいろな問題が隠れている、そう小生は思うのである。

そしてこんな疑問が膨らんでくる。
まずは、中山道に「旧」も「新」もない、にもかかわらず、「旧中山道」の表記を番組スタッフが女子アナに読ませたのか。

ひょっとうると、女子アナは間違えたのではなく、中山道に旧も新もないはずだから「旧」はおかしいと思い、1と日が少し離れていたのを見て「1日」イチニチと読み、続きで(イチニチ)ジュウヤマミチと読んだ可能性もある。

もしそうだとすれば、この女子アナはものすごく頭の回転が良い人間だということができる。

さらに今では「中山道」と表記されることもあるが、その昔は「中仙道」と表記され、教科書でもそのように表記されていた時代があって、小生の時代も中仙道であった。

いつから「中山道」表記となったのかはわからないが、その女子アナが、「中仙道」と覚えていたとすれば「中山道」という表記はナカセンドウに該当しないわけで、さすれば「1日中山道」をイチニチジュウヤマミチと読んでしまっても無理ないところだ。

知識がありすぎ、頭が回りすぎた結果の失敗ということになるし、そのように思っておきたいところである。

大問題は、その過ちを指摘した女子アナのほうだ。

「イチニチジュウヤマミチ」じゃなく、「きゅうちゅうさんどう」ですよね・・・って。

「中山道」をナカセンドウというなんてことは、小学生か最悪中学生でも知っていることだから、これは笑うに笑えないことだ。
小学校か中学校の授業で必ず習っているはずの、歴史的固有名詞が読めないとは、あり得ない。

当時の学校教育指導要領からは、外れていたのだろうか。
そんなはずはないし、それにしたって、成人になるまでにその言葉は何回も聞いているはずだろう。

これはその女子アナ自身の問題だが、・・・・
大きな原因は、「中山道」の漢字表記にあるように小生は思っている。

それは、「中仙道」表記で、もし読めないのなら調べるであろうし、「チュウサンドウ」とは読まず間違えて読んだとすれば「チュウセンドウ」と発音するだろうからだ。

近年やたらと多いと感じるのだが、安易な固有名詞表記の、しかも長い歴史を持つ表記の改ざんは、してほしくない。
その例の1つがここにある。

ついでに言いたいのだが、市町村合併で、村や町の旧名称が、実につまらないものに変身させられていることにも、危うさを感じるのである。

名称の歴史的意義、あるいは歴史文化に支えられてきた地名、またはその逆をいったいなんと心得ているのだろうか。

by noanoa1970 | 2011-01-21 10:05 | トピックス | Comments(2)

Commented at 2011-01-23 20:18 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by noanoa1970 at 2011-01-24 05:58
Aさんコメントありがとうございます。
また逆にご指摘を受けました件、重々反省いたします。
最近は、マスコミでもパソコン誤変換によるミスが目立っているようですね。
小生の場合は、昔からかなり多いので、都度反省するのですが、どうしてもチェックを見逃してしまうことがあって困っています。こうした傾向がパソコン使用者には多い傾向があるようで、最近は「誤変換の指摘はしない」という暗黙のルールもあるようですが、小生のように他人を批判したような文章の場合は、特により一層、気を付けておかないと・・・
反省)