盗作だろうか?

昨日車の中で、某FM放送クラシック音楽番組を聴いていた。

ある曲に差し掛かると、そこで流れてきたメロディは、誰でも知っている「NHKきょうの料理のテーマ音楽」55秒から・・・と全く同じものだった。

アルベーンのスウェーデン狂詩曲第1番『夏至の徹夜祭』op. 19は、このNAXOSのURL
http://ml.naxos.jp/album/8.555852
ここから無料視聴で聴ける。

きょうの料理のテーマ音楽は、シンセサイザー音楽で有名な、冨田勲が作曲したもので、もう50年余りも続いているNHK料理番組に使われている。

「のだめカンタービレ」にも、コンクールに向かうバスの中で、誰かの着信音に使われていたのを、聴いた「のだめ」が、暗譜してしまい、コンクールで弾いたストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」に、「きょうの料理」のテーマ音楽をアドリブ挿入したことは印象的だった。

世間一般では、この曲の作者は冨田勲とされており、どのような書き物にもそのように示されていた。

小生は、FMで流れた曲を、しかもこのメロディがテーマとなっていて、何回も出てくるのだから、てっきり冨田勲の作った曲を流しているのかとさえ思ったほどだった。

司会者はその曲の紹介に「アルベーン」の「スウェーデン狂詩曲第1番」といったと記憶するが、どうもそれは聴き違いで冨田勲の曲が流されたのではないか、などとも思ったが、この番組は特集としてスカンジナビア半島の音楽家の曲を集めたものであって、最後の曲紹介を注意して聴くが、やはり「アルベーン」であった。

スウェーデン狂詩曲第1番『夏至の徹夜祭』op. 19が正式な名称のこの曲、全くと言ってよいほど今日の料理のテーマ音楽第1メロディと、全く同じである。

アルベーンが真似したのか、冨田勲が真似をした・・・・引用というよりはパクリといったほうがよいとも思える類似は、類似というよりも、まったく同じものであるが故に、絶対に偶然とは思えないのである。

念のため調べてみると、アルベーンがこの曲を作ったのは、作曲 1903、初演1904出らうから、可能性としては 冨田勲が真似した、あるいはパクったということになる。

スエーデンという、クラシック音楽では不毛とされてきた国、今では北奥の音楽家が見直されつつあるが、今から50年も前では、クラシック音楽に長けている人でも「アルベーン」という名前、音楽に至っては、全く聴かれてない状態だから、もしかしたら冨田勲さん「やっちまったな」…ということかもしれない。

新聞に掲載された記事があったので引用しておく。

●てれび名物 - NHK「きょうの料理」テーマ曲 包丁のトントン鼻歌で●
 NHK教育「きょうの料理」は一九五七年十一月四日の放送開始から今年で五十年。初回から変わらない軽快なテーマ曲を作曲したのは、世界的なシンセサイザー奏者で作曲家の冨田勲だ。

 「当時の東京はちょうど映画『ALWAYS 三丁目の夕日』で描かれたような風景でしてね。内幸町にあったNHK放送会館の一階に、劇の伴奏に携わる人が時間つぶし雑談する『劇伴横町』と呼ばれていたスペースがあったんですよ」

 携帯も留守電もない時代。急な依頼でも横町へ行けば誰かいる、何とかなる。翌日開始の「きょうの料理」のディレクターが「テーマ曲を作ることになった」と飛び込んできた。たまたま居合わせたのが、まだ無名の冨田、二十五歳。目が合った。「簡単でいいから」

 すぐに演奏者を確保。たまたま三階のスタジオで別番組に出演していた演奏家たちに、終了後も残れるか都合を聞いた。

 「すると残ったのがマリンバ、ウッドブロック、スネアドラム、ベース…。この楽器でやれる曲を書くしかなかったわけですよ」

 有り合わせの食材で料理する感覚。「ウッドブロックがあるから包丁のトントンという感じを、なんてことで鼻歌みたいに。一時間足らずでした」。手際よく、不滅の一曲の出来上がり。

 「半世紀も続くなんてね。うまくはまったんでしょうね。もしあの時、残ったのがブラスバンドや弦楽だったら、どんな曲になったかなぁ」

(福井新聞、2007年9月1日、21面)


冨田勲自身の上のようなコメントもあるから、これ以上は言及しないが、調べた限りどのCD紹介サイトにも、アルベーンと冨田勲の類似を指摘するものが無い。

これは存命の 冨田勲氏を気遣ってのことなのだろうか。

最後になるが、最後にもう一度言わせていただくと、これは「盗作」と言っても決して過言ではないと小生は思う。

中田義直のショパンとは、少しわけが違う。

ただ・・・どこかで過去に聴いたメロディが、何かの拍子に自然に浮かんできて、それを使った・・・ということも考えられるから、そういうことにしておこうか。

でもなんだか・・・・
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by noanoa1970 | 2009-07-14 11:24 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(6)