少し降りはじめた雪の中で散歩中

散歩に出かけると雪が降ってきた。
出がけはほんの少しだったけど、帰る頃にはかなり雪の粒が大きくなった。

散歩の途中で浮かんだ歌は3つあった。

「雪の思いで」・・・タイトルは知らなかったので調べてみたが、昔ダークダックスというグループがよく歌っていた曲、とても寂しい曲だった。
詩を読むと後半には絶望から希望への兆しめいたものがあるが、メロディからは決してそのようなものはなく、半終始で終わる歌は全編暗い感じの歌であった。
しかしこのような暗い歌であったが、TVではよく放送していたのが昭和38年というから、小生が中学生時代の話である。
作詞・作曲の山崎唯と言えば、ジャズピアニストであったが、トッポジージョの声優としてのほうが知られているのかもしれない。

しかしそのころTVの音楽番組でピアノを弾く姿が見られたものだった。

山崎の弟は小生が務めたOA機器製造会社の販売部門で、昭和60年ごろには販売マネージャーをやっていて、時々接触があった。顔と声ががそっくりであった。

「雪の思いで」山崎唯作詞作曲 歌詞

雪が降ってきた ほんの少しだけど
私の胸の中に 積りそうな雪だった
幸せをなくした 暗い心の中に
冷たくさびしい 白い手がしのびよる

雪が溶けてきた ほんの少しだけど
私の胸の中に 残りそうな雪だった
灰色の雲が 私に教えてくれた
明るい陽ざしが すぐそこに来ていると

灰色の雲が 私に教えてくれた
明るい陽ざしが すぐそこに来ていると
すぐそこに来ていると


「雪の降る街を」内村直也作詞、中田喜直作曲
ショパン作曲「幻想曲ヘ短調作品49」のパクリであるということを前にブログで書いたことがあったほど似てはいるが、それにしても詩もメロディもものすごくよい曲である。

1951年に発表されたというからずいぶん古い歌であるが、さすがは名曲、小学生自分には両親が歌っていたり、先生から教えられたり、並行してラジオTVでよく歌われたと記憶する。

高 英男というハンサムなシャンソン歌手が歌ってヒットしたのをよく覚えている。
他にダークダックスや越路吹雪が歌ったが、小生はやはり高 英男の歌が印象的であった。

高 英男はオペラ出身のシャンソン歌手で、TVでは男性にも関わらず化粧をして登場していたから少し不気味な存在であったが、独特の歌い回しは一世を風靡した。

「幸福を売る男」という歌をよく歌っていて、これはたぶん赤塚不二夫
も聞いてあの「天才バカボン」のネーミングを思いついたものと確信するのだが、「おいらバカボン(ド)、幸せ売りよ・・・と始まる歌であった。

余談だがバガボンド(正確に)は、放浪者のことであるらしい。

雪の降る街を内村直也作詞、中田喜直作曲 歌詞

雪の降る街を 雪の降る街を
  想い出だけが 通りすぎてゆく
  雪の降る街を
  遠い国から おちてくる
  この想い出を この想い出を
  いつの日か包まん
  あたたかき幸福の ほほえみ

雪の降る街を 雪の降る街を
  足音だけが 追いかけてゆく
  雪の降る街を
  一人心に 満ちてくる
  この哀しみを この哀しみを
  いつの日か解さん
  緑なす春の日の そよかぜ

雪の降る街を 雪の降る街を
  息吹とともに こみあげてくる
  雪の降る街を
  だれも分らぬ わが心
  この空しさを この空しさを
  いつの日か祈らん
  新しき光ふる 鐘の音


さて、最後は「冬のサナトリウム」だ。
サナトリウム文学というものがあって、堀辰夫、福永武彦・・・もっとほかにもあるかもしれないが、とにかくサナトリウムは結核療養所のこと、結核になった患者は隔離され療養することになり、多分中でも裕福な人だけは信州の高原のサナトリウムで療養することになったと思われる。

小生にとってサナトリウムのある場所は、信州でも「八ヶ岳」の麓あたり・・・清里から蓼科がピッタリ、やはり軽井沢では具合がが悪い。

この歌は作詞作曲が「あがた森魚」、あのレトロな雰囲気を色濃く出したアルバムを作っているフォークシンガーである。

推測であるが、たぶん「あがた」はサナトリウム文学、中でもクリスチャンでありクラシック音楽好きの福永武彦から何かを得て、この歌を作ったのではないかと想像させる。

小生も学生時代には、福永の作品をほとんど読んだほどのファンであったから、ひょっとしたら「あがた」もそうであったのかもしれないと思った。
「草の花」の影響があるやもしれない、これも寂しく悲しい歌である。

1972年のアルバム「乙女の儚夢」に収容されている曲である。
大正ロマン、竹久夢二、林静一など小生の好きなものと共通するところが多いので、注目している存在でもある。

「冬のサナトリウム」あがた森魚作詩作曲

ほんの少しだけれど
陽がさし始めた
雪明り誘蛾灯
誰が来るもんか一人

曠野から山道へ
出会いはまぼろし
もてあそび なつもや
なにが見えたんだろう だいて

十九才 十月
窓から 旅立ち
壁でザビエルも
ベッドで千代紙も 泣いた

雪の少し降る中を散歩している途中に思い浮かんだ歌を3つあげてみた。
いずれも悲しい寂しい名曲だ。

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by noanoa1970 | 2009-01-12 11:31 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(2)

Commented by とらぽるた at 2009-01-15 02:24 x
ふ~む、バカボンドね~・・・・(笑)
私は「ヤッターマン」の作者はフランス女優ミレーヌ・ドモンジョの大ファンにちがいないと確信しております。だって妖艶でどこか憎めぬ悪役キャラ・ドロンジョ様へのそこはかとない愛が感じられます。
あっ失礼!はじめまして。突っ込みどころがなかなか見つからずご挨拶遅れました。
私は愛知県在住でnoanoaさんと同年代男性です。柴犬まで飼っております。(笑)
あがた森魚の「冬のサナトリウム」を聴いてみたくてYouTubeを探しましたが見つかりませんでした。でも「赤色エレジー」を唄う彼の近況を見ることができ、懐かしくちょっぴり感動しました。
Commented by noanoa1970 at 2009-01-15 10:23
とらぽるた さんコメントありがとうございます。
バカボンはあくまでも小生の推測にすぎません。ミレーヌ・ドモンジョとドロンジョの関係性はとても面白いと思います。ちなみに小生は「タイムボカン」のファンでした。
「冬のサナトリウム」短い曲ですが心にしみます。ぜひともアルバム「乙女の儚夢」でお聞きください。