おしゃれなベートーヴェン

今朝はハイドシェックのベートーヴェンピアノソナタ全集3枚目を取り出して聞くと、いきなり8番「悲愴」であった。

久々に聞いたのだが、この演奏は多分最もベートーヴェンから遠い演奏なのだろうと思った。

なにがベートーヴェンらしくないかというのは、難しいのだが、今まで耳になじんできた往年の演奏家たちのベートーヴェン演奏とは一味も二味も違うから、そう思えたのだ。

「グールド」の演奏をはじめて聞いた時にもそのようなことを少し思ったことがあったが、その時はまだそんなに多くの演奏を聴いたわけではなかったから、「変わった演奏」という印象しかなかったが、ハイドシェックの演奏は、風変わりであるとともに、既存のベートーヴェン像を、優しく壊したところにあって、聴いていてホットとするようなところがあリ、小生は好んでいる。

多分ないであろうと思い、ダメモトで検索したyoutubeにそれを発見し、とてもうれしく思い、ブログに張り付けた。

ハイドシェックの「粋」は随所にあるが、小生がその中で最も好きなところは、以下の映像の2分15秒~の個所。
グルダのモーツァルトのような、装飾音のように弾いているところである。

若いころの全集録音では、もっと小洒落た弾きこなし方をしているが、映像では日本でのライブだろうか、かなり高齢になってからということもあるのだろうが、少々昔とは異なるものの、「洒落の精神」はそのまま引き継がれているように見受けられる。

一楽章中間部2分15秒から聞くとわかるかと思う。



さらに3楽章の出だしの部分開始5秒からの部分が、小生の好きな歌い回し。
「おしゃれなベートーヴェン」がもしあるとすれば、それはハイドシェックの演奏にほかならない。

ちなみに映像は99年富山でのライブということだ。


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by noanoa1970 | 2008-09-14 11:18 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(3)

Commented by trefoglinefan at 2008-10-02 02:26 x
ハイドシェックの映像のご紹介、ありがとうございます。第32番の名演も一緒に聴いていただければと思います。
Commented by noanoa1970 at 2008-10-02 09:32
trefoglinefan さん
コメントありがとうございます。ブログ拝見させていただきました。ハイドシェックさんと懇意にしているようで、素晴らしいことです。ハイドシェックフリークの貴兄にお聞きしますが、小生の所有するベト全でハイドシェックが使ったピアノは、どうもスタインウエイやベーゼンドルファーではないように聞こえます。もしご存知でしたらご教示ください。また富山の会館でピアノは何を設置しているのでしょう?ご存知でしたらお願いいたします。
Commented by trefoglinefan at 2008-10-04 00:09 x
 ご返答が遅れて申し訳ありません。ちょっとパソコンの調子が悪かったものですから。使用しているピアノはスタンウェイです。でも、同じことをある調律師から聴かれました。ヤマハに聴こえるのだけれども、ヤマハででは出ない音があるとか。もちろん私のような素人には分からないことなのですが。
 ハイドシェックはヤマハが大好きなのです。ですから会館のスタンウェイのピアノを、ヤマハに近い調律をさせたことは、十分に考えられます。