音楽を聞かなかった5日間に

シバはどうやら、いつもの元気を取り戻しつつあるようだ。
さすがに昨日は、いつもの身震いの行為も慎重で、弱弱しかった。
きっとまだ身体を震わすと、傷が痛むのだろう。

でも、退院後すぐに食事が普通に取れて、散歩も出来るなんていうことは、想像さえしていなかったことだから、用意しておいた離乳食の缶詰を使わなくて済んだことは、勿怪の幸い。

さすが動物の治癒能力は驚異的である。

せめてもの・・・・お百度参りの代わりには、到底ならないのだが、シバが無事手術を終えて帰るまでの間、レコードもCDも聞かないことにして、それは退院後の今日も続いているのだが、でもやはり、身勝手な小生は、四六時中シバのことを思うというわけでもなく、頭の中にはいろんなことが浮かんでくる。

音楽解禁明けには、シバと一緒に聞く曲を決めてあるのだが、まだそういう気持ちになってこない。
もう少し時間がかかるのだろうと、それまではあえて音を出さないでいるつもりだ。

それでも、この5日間、音楽で頭を掠めたことの1つは、「犬と音楽」あるいは「犬にちなんだ音楽」のこと。

いままでそんなテーマを考えたことは無かったので、いろいろ思案したが、思い当たるものが殆ど無いことに気がついた。

すぐに思い浮かんだのは、これは定番とも言えるショパンの「子犬のワルツ」。
でも小生は、なぜかこの曲があまり好みではない。

少し意地になって思い浮かべると、次に出てきたのは、サティのピアノ小品が2つ。
「犬のためのぶよぶよしたプレリュード」
「犬のためのぶよぶよした本当のプレリュード」
でもやはりこの「プヨプヨした・・・」というサティ独特のシニカルな言い回しと、およそ犬とは縁遠いようなその音楽は、いつもなら拒否するものではないが、シバのことに思いをはせると、やはり思い浮かべないほうがよかったと、悔やむ気持ちになった。

サティの作曲リストを調べると、さらに1906-13年の時期の6つの作品に「犬のプレリュード」があり、「犬のための前奏曲」と名づけられた曲を3曲・・・いやプヨプヨが全7曲で出来ているから、サティが犬を好きなのか、そうでないかは、曲からは判断が困難であるが、総勢8曲も作っていることを、新たに認識した。

しかしクラシック音楽分野で、思い当たるものはそれだけ。
小生が知らないだけだとは思うが、それでも少なすぎるのは何故だろうかと、多少気になるところだ。

「アンクルチャーリーと愛犬テディ」というNGDBのアルバムは、小生の大好きな一つではあるが、犬のテディが、チャーリーおじさんのハープ(ハーモニカ)にあわせて遠吠えをする、古い録音が収録されており、それが終わると、「ミスター・ボウジャングル」が、アコースティックギターの軽快なイントロと共に、引き続いて始まるところは、何時聞いても心が躍る。

「犬と音楽」「犬にちなんだ音楽」は何故だろうか、意外と少ないようで、すぐに思いつくものは、ごくごく少ない。

昔の歌に「窓にいるあの犬の名前は何?」と歌い、犬がワンワンと答える、恐らくアメリカの女性歌手が歌う唄があったが、あれはパティペ-ジだったか、そうだとすると「ワンワン・ワルツ」かもしれない。

DOG、DOG、ワン、ワン等が頭をめぐって、行き着いた先は「スリー・ドッグ・ナイト」。

少し前、TVで一昔のトレンディドラマの再放送をやることがあって、その番組のテーマ音楽にはこの奇妙な名前の、ロックバンドのヒット曲「joy to the world」:邦題「喜びの世界」が使われているのを聞いた。

洋食屋の兄弟と、迷い込んできた女性の恋愛物語で、舞台が洋食屋。
「ランチの女王」という番組のテーマソングだった。

デミグラスソース、ガロニ、などの専門用語、そして女性に人気のオムライスは、ひょっとしてこの番組が原因ではないかと思えるような、昔からの洋食屋を舞台にしたドラマ。

会社勤めをしていた頃、会社の裏にあった本当に小汚い・・・女性客は一人も来ないような、定食屋のオムライスが食べたいといって、女子社員たちが連れ添って食べにきたのには驚いたが、それもこのドラマの影響かと調べると、2002年からの放映というから、どうやらオムライスブームは、それ以前からということになるようだった。

60年代の終わり、「スリー・ドッグ・ナイト」には「ワン」:「ONE」という曲もあって、ドッグとワンの取り合わせが面白かった記憶があるが、小生はやはり「オールド・ファッションド・ラブソング」が一番のお気に入り。

70年代のFM放送では、「喜びの世界」と共に、必ずというほど良くかかっていた曲だった。

今は見向きもされないバンドだが、ロックのジャンルには、そうざらには無い、その歌唱力の高さは、Black & Whiteでも発揮される。

といいながら小生は、彼らのレコードはただの1枚も所有していないから・・・・
TOUTUBE検索をすると、やはり好きな人がいるようで、当時の彼らの音楽の、かなり多くを耳にすることが出来た。(レコードとCDは聞けないが、PCで音楽は聴けるのはまた不思議)・・・・面と向かって音楽を聴く気にはなれないということなのか。

「OLD FASHIONED LOVE SONG」は、ポール・ウイリアムスの作品で、こちらはホーンとギターのイントロ、そしてディーキシー風の味付け。
正式には、『Just an Old Fashioned Love Song』といい、スリー・ドッグ・ナイトとほぼ同時期に、両方共に良くかかっていた。

小生、根は保守的な性格なんだろうか、「Old Fashioned 」という言葉がとても好きで、学生時代からたまに連れられていったカクテルバーでは、いつも「オールドファッションド」か、あるいは「ウイスキーソーダ」を注文した。

どちらもソーダが使ってあり、少し甘い感じのオールドファッションド、そして苦い味のウイスキーソーダ(どうしてだか、ハイボールという言葉を使わ無いように、ワザトしていた)

グラスは、やはりなんといっても「オールドファッションド・グラス」か「ショットグラス」。

たまに家内と行く、ドーナッツショップでは、オールドファッションしか、絶対に食べない。

「スリー・ドッグ・ナイト」とは、ロックバンドらしからぬネーミングで、その意味をその昔考えたことがあったが、ボーカルが3人いて、彼ら自らを犬に例え、彼らが過すであろう「夜」の数々を表現するもの・・・そう勝手に思い込んでいたのだった。

しかしこの際確かめるべくウイキで調べると、それは当然ながら全く違って、・・・
「アポリジニ」が寒い夜を過すときには、「3匹の犬と一緒に過せ」という昔からの言い伝えによるもので、そこから取られたものであるということが書かれてあった。

「ぬくもり」や「安心・安全な夜」を髣髴させるもののか。

ウイキの著述には、トンデモ文があるので注意が必用だが、ここはアポリジニに免じて、信じることにしよう。

シバからオールドファッションドへと、果てしない妄想が続いたが、何もせずに、ただ考えるだけの時を過すと、こういうことになってしまう。

早く考えることは少し辞めて、音楽でも何でも、心身ともに、没頭しなくてはならない。

ピンクフロイドの「原子心母」も、デビッドギルモアのソロアルバムも、ブルックナーの4番と5番もも、用意してあるのだが、シバと一緒に聞ける日はもう近いと思い、その時を待っている。

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by noanoa1970 | 2008-07-03 12:16 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(3)

Commented by drac-ob at 2008-07-03 22:23 x
3DNのヒット曲「ワン」の作曲家はニルソンですが、彼の初期の名盤「ハリー・ニルソンの肖像」のオープニング・ナンバーが「子犬の歌」という愛らしい曲です。夢を念じ続ければそのうち叶うよ、というような導入から「もしボクが犬を飼えたら~」という展開、「彼(犬)はゼッタイ僕の事を噛まないよ」とか子供時代の夢を歌った佳曲です。ラストのファルセットが犬の遠吠えみたいで、流石はニルソン、思わず笑ってしまいます。そうそう「ミスター・ボージャングル」もカバーしています。
Commented by noanoa1970 at 2008-07-04 07:45
>肖像
ジャケットが気に入っていたので、購入を考えましたが、他のアルバムになってしまったようでした。「子犬の歌」情報感謝です。YOUTUBE検索してみますが、多分・・・・
Commented by noanoa1970 at 2008-07-04 08:04
子犬の歌=The Puppy Song 、YOUTUBE検索でヒットしました。ニルソントーンの・・・後のプシーキャッツを髣髴させます。犬も猫も・・・ニルソンは動物が好きだったのでしょう。