Year of the Frog
タイトルのfrogをblogと勘違いされた方もおられるかもしればいが、blogでは無く、frog:すなわち「かえる」のこと。
2008年はネズミ年だけど、「国際かえる年」でもあるということをはじめて知った。
小生知っている両棲類は、カエルを筆頭にヤモリ、サンショウウオがいる。
しかしこれらの両棲類の中では、イモリやサンショウウオだけでなく、比較的その姿を近年まで頻繁に見られた「カエル」の姿が最近メッキリ減っていて、以前だと梅雨時には庭に時々アマガエルが遊びに来たり、地面をカエルがヒョコヒョコと歩く姿が見られたものだった。
一体どこから沸いて出てくるのだろうと、いつも不思議に思うほど、田植えの季節になり田んぼに水が溜められると、少し足を伸ばした郊外では、カエルの合唱が聞こえたものでした。
そういわれてみれば、ここ数年カエルの姿を見たことがありませんし、近所の田んぼはいまや休耕地化してしまっています。
小生はテッキリ、カエル減少は休耕地の多いこの地方だけのことだと思っていましたが、そうではなく、なんと両棲類の32%の品種がすでに絶滅だとか。
そして、この数字は地球上の生物の絶滅率トップだそうだ。
そのことを懸念し、「国際カエル年活動宣言」が以下のように出された。
今年2008年は、国際自然保護連合(IUCN)と世界動物園水族館協会(WAZA)
が提唱する「国際カエル年」です。財団法人東京動物園協会4園(恩賜上野動
物園、多摩動物公園、井の頭自然文化園、葛西臨海水族園)では、カエルやサ
ンショウウオなどの両生類が危機的状況にあることをふまえ、一年を通して次
の4つを柱とする活動を進め、両生類がくらし続けていくことのできる環境の
保全に貢献して参ります。
つまりカエルを筆頭とする自然に敏感な生物達が安心して住める環境・・・それは人間にとっても良い環境であるから、両棲類の「カエル」を象徴とする、自然保護運動を展開していこうというものだ。
小生は両棲類についての知見は持ってなかったし、今まで殆ど気にもしてなかったが、それでも昔、ゴルフクラブをフィッシングロッドに持ち替えて、渓流のフライフィッシングをやりだしたときに、渓流沿いの木立で「モリアオガエル」の泡のような産卵の後や、ほんの稀ではあったが、イモリの姿を見ることはあったし、小さなサンショウウオも目にすることが出来た。
しかしカエルの世界的現象等は、予測さえしてなかったことだから、このニューズを聞いたときには本当に驚いた。
水の無い土の中からでも、湧き出すように出てきて、初夏の夜には賑やかに大合唱する「カエル」だから、生命力は他の生物よりも強力だとばかり思っていたのだ。
いや生命力は強力なのだが、それをはるかに上回る環境破壊が実際に起こっているとするべきなのかもしれない。
本日は2008国際カエル年にちなんで、チャイコフスキーの交響詩「小ロシア」を聞くことにした。
なぜかというと・・・(お聞きになった方はすぐ思いつくだろうが)、この曲の中には「蛙の歌が聞こえてくるよ、ケケケケ・ケロケロケロケロクァクヮクヮ」でおなじみの童謡「カエルの合唱」の一節が塗りこめられているからである。
チャイコフスキー初期交響曲集
小ロシア、フィランチェスカ・ダ・リミニ
そしてこの曲の推理を、過去のブログ「かえるの合唱」の謎・・・チャイコフスキー「小ロシア」を巡ってに書いてあるので、興味のある方はそちらも参考にされたし。font>
by noanoa1970 | 2008-01-22 10:27 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(0)