Christmas Eve on the Mountains
アーノルド・バックスの交響詩「山上のクリスマスイブ」を聞き加えることにした。
その昔PP&Mも歌った賛美歌第2編172、「GO TELL IT ON THE MOUNTAIN」:「山に登りて告げよ」 が引用されているかと思い期待したが、そうではなかったものの、そこはBAX、大規模なオーケストラサウンドが、オルガンの神秘的で、神々しいまでの響きとともに、音の洪水となって表出する。
低音弦に乗り、やはりハープの低い音で奏される序奏で始まり、徐々に暗闇があけ、光明が射してくるような雰囲気で曲は始まる。
雲の切れ間から、変化する光の洪水がだんだん押し寄せ、まるで光の波のうねりのようである。
澄んだ空気の天界から、下界を見下ろしているような気分にさせる。
トランペット・・・神のラッパであろうか、厳かに何かを語るようでもある。
チェレスタであろうか、あるいはトライアングルなどの打楽器と何かの組み合わせの響きであろうか、下降しながら刻むリズムが聞こえる中、その他の楽器が上昇下降を繰り返しながらクレッシェンドしフィナーレを迎え、そこにオルガンが荘厳に鳴り響く。
ティンパニの1打が加わり、オルガンの「神の声」を力強く演出するかのようである。
賛美歌の言葉が語るように、キリストの誕生の喜びと神秘・・・救世主の誕生を、全世界の人に知らしめんというがごとくの壮大な音楽を作っている。
最後に一瞬賛美歌の引用らしいメロディの一部が聞こえるが・・・・
賛美歌第2編172
世界に告げよ 野を越え 山越え
「救いの君は 来たりましぬ」と
罪を重ねて 悩む我を
君は許して 導き給う
道を求めて 祈る我を
君は顧(かえり)み 救わせ給う
いとも小さき 我を選び
君の御弟子と ならしめ給う
by noanoa1970 | 2007-12-24 15:34 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(0)