Gilbert and Sullivan

『アローン・アゲイン』 (Alone Again - Naturally) で有名な、Gilbert O'Sullivan:ギルバートオサリバンならご存知の方も多いと思うが、彼の本名は、Raymond Edward O'sullivanというそうだから、アイリッシュで、恐らくはGilbert and Sullivan:ギルバート&サリヴァンから付けた名前で有ろうと推測できる。

どこにもそのような説明はないが、オサリヴァンはひそかに彼らGilbert and Sullivan を尊敬していたのだろう。

どう見てもGilbert O'Sullivanは、2人のコンビ作家の名前を引っ付けたとしか思えない。

それはともかく
Gilbert and Sullivan は、オペレッタのコンビ作家の2人の名前で、オペレッタとは手っ取り早く言えば現代のミュージカルに相当する音楽劇といってもいいだろう。

サリヴァンは英国のサー称号を持つ音楽家で、以下のようにオペラやオペレッタを多く作曲している。

サリヴァン:喜歌劇「ペンザンスの海賊」 
サリヴァン:喜歌劇「戦艦ピナフォア、または水兵を恋した小娘」
サリヴァン:喜歌劇「乳しぼり女ペーシェンス」(1951)
サリヴァン:喜歌劇「ペンザンスの海賊」と「陪審裁判」(1949)
サリヴァン:喜歌劇「魔法使い(愛の万能薬)」(1953)
サリヴァン:喜歌劇「ミカド」(1950)
サリヴァン:喜歌劇「ラディゴアー、または魔女の呪」(1950)
サリヴァン:「ペルシャの薔薇」
サリヴァン:マクベス/アーサー王/ウィンザーの陽気な女房たち

d0063263_12135690.gif
以前からその名だけは知っていたが、今まで聴いたことがなかった代表作「ミカド」を聞くことにした。
「ミカド」とは「帝」、すなわちわが国の天皇のミカドである。
しかしその内容はわが国の天皇とは余りというか殆ど関係がない。

結婚恋愛をテーマにしたドタバタ喜劇で、舞台は日本であるようになっているし「チチブー」という国名が「秩父」から取られたものとかで、かつて天皇をいやしめる音楽だといって、上演禁止にもなったらしい。

しかしこのあたりの話は、シェイクスピアも書きそうな話で、ミカドの音楽もコミック音楽風なところが多く、昔のハリウッドのミュージカルの手法に、ブリテン諸島の民謡風なエキスを多く取り入れたもの、そしてところどころ東洋風な旋法が聞こえてくるものだ。

ザット考えるに、このオペラは、風刺なのかもしれない、多分にシェイクスピアの匂いもするし、それと作曲当時ヨーロッパで流行したジャポネスクが結びついたものとも取れる。

推測だがサリヴァンの出自は、ひょっとしたらアイルランドなのかもしれない。
14. Act I: I am so proud (Pooh-Bah, Ko-Ko, Pish-Tush) ではアイリッシュ音楽ジグのような踊りのリズムが聞こえてくる。

そして Act I: Finale (Chorus, Pooh-Bah, Pish-Tush, Yum-Yum, Peep-Bo, Pitti-Sing, Ko-Ko, Katisha, Ensemble)では、討幕軍が行進曲として使ったようなリズムとメロディ(「ピーヒャラドンドンドン」のような)が聞こえてきて、少しおどろいた。

CD2枚になる録音だが、とても楽しく聞けるのですぐに時が過ぎてしまう。
実際に観たらどんな風に演出されるのか興味あるが、まだまだ上演機会は多くないようだ。

ロジャース&ハーマンシュタイン/ジェロームカーンのミュージカル同様、とても楽しめる音楽である。

Darrell Fancourt (バス・バリトン)
Leonard Osborn (テノール)
Martyn Green (バリトン)
Richard Watson (バス)
Alan Styler (バス)
Margaret Mitchell (ソプラノ)
Joan Gillingham (メゾ・ソプラノ)
Joyce Wright (メゾ・ソプラノ)
Ella Hallman (メゾ・ソプラノ)
D'Oyly Carte Opera Chorus
New Promenade Orchestra
Isidore Godfrey (指揮)
録音:1950

[PR]

by noanoa1970 | 2007-12-16 09:53 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(0)