お気に入りの照明

北大路魯山人の作品に鉄製の行灯がある。
「月と兎」「月とススキ」などの絵柄が鉄の素材によって組み立てられた行灯で、とても風流で小生の好きな作品である。

10年ほど前、近江の長浜の商店街にある金物店の店頭に、同じような雰囲気の行灯の灯りが灯っているのを発見した。

しばし感激しながら中に入って、素性を尋ねると、魯山人オリジナルではなく、北陸高岡の鋳物屋の作品で、売り物であるという。

高岡は昔から銅器や鋳物の盛んな町で、最近はこのような趣味嗜好の強いものを手がけるようになってきたとのこと。

長浜は北陸と京都を結ぶ重要な位置を占めていることからも、最近の町興しで方々から観光客が来ることもあって仕入れたのだが、思うようには売れないとも言う。

値段を聞くと、観光客が立ち寄っただけで、おいそれと購入できるような価格でもないから、(といっても大して高額ではないのだが)、観光客ではなく、・・・美術、陶芸工芸の趣味人が必要とするものなのであろう。

魯山人を髣髴させるこの行灯をいたく気に入ってしまい、すぐに持って帰ることにした。

魯山人写しというか魯山人好みというのか、「武蔵野」という名前が付けられている。
オリジナルを見たことがあるが、比較すれば、それはどうしても線の力強さ、繊細さなどで当然オリジナルに軍配が上がるが、オリジナルを入手することは到底望むべくもないことである。

部屋の明かりを消して、この行灯の灯を灯すと(といっても中に電球が入っている)まだまだ残暑厳しい夜が、なぜか急に秋めいてきて、外で鳴く虫の声も一層よく響くように思えてくるから不思議である。

小生オリジナル作品の、銀行や学校に有ったような昭和初期の天井つり照明の傘と、明治時代のすばらしいデザインの植木鉢で作った照明d0063263_14423180.jpg
とあわせてお気に入りである。





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by noanoa1970 | 2007-09-22 14:43 | 骨董で遊ぶ | Comments(0)