極暑に聞く音楽

昨年の今頃http://sawyer.exblog.jp/3427128/「憂鬱な季節に聞く音楽」・・ピエルネ「ハープのための小協奏曲」と題したブログを書いたが、この季節にはやはり「ハープ」入りの音楽はいいものである。
特に「フルートとハープ」の入った曲はヘンデルもモーツァルトも、素晴らしい曲を書いているが、本日はブリテン諸島の作曲家BAX(バックス)の室内楽曲集から「ハープ五重奏曲」「ハープとヴィオラのための幻想ソナタ」を聞いてみることにした。

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イギリス人でありながらアイルランドに限りない愛着を持っていたバックスの作品には、大掛かりな曲が多いが、室内楽の佳曲をも残している。

3楽章構成の「五重奏」では日本人好みのモードの多用が見られ、チェロのソロが際立って美しい。

やや古典的なところはあるが、時折見せる響きには印象派的和声が聞こえてくる。
とても色彩感のあふれる音楽となっている。
弦楽合奏が古典的に、重くなってきそうなところに登場するハープによって、イギリスとアイルランドの両方を、そしてモードとコードの巧みな使い方にフランス近代を思わせる。

このあたりバックスはとても秀逸で、古典から近代音楽、そしてフオークの要素をかなり高い技術で駆使して作っていて、しかも耳に馴染みやすい。

同じ音盤に収録される「フルートとハープのためのソナタ」では、小生の好きな「尾高尚忠」のフルート協奏曲と非常に似通ったものが聞こえてきた。(日本の民謡とブリテン諸島の民謡は似たところがあるからなのだろうが、それにしてもよく似すぎている)

「幻想ソナタ」は、ハープのグリッサンドをバックにビオラとフルートが交互に民謡風の牧歌的メロディを奏でる。
ビオラの低い音が非常に利いていて安定感があり、ハープは風にそよぐ草原のように、フルートは時には強く、時には優しく吹き渡る風。

アイリッシュおよびスコティッシュのケルト旋法を尽くした気持ちの良い音楽だ。
3楽章では、小生の聞き慣れた・・・ラベルの弦楽四重奏に似たたメロディが出てきて驚く。

いずれも夏の・・・朝でも夕でも、真昼と真夜中以外はピッタリの音楽で、うれしいことにまた新しい発見をした夏の朝だった。

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by noanoa1970 | 2007-08-08 15:51 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(0)