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琵琶湖周辺には・・・

なぜかおいしい「親子丼」の店が多いように思う。
昨日久々に「彦根」に足を伸ばした。
今彦根では彦根城築城400年記念というイベントで盛り上がっているそうだが、ウイークデイともなると、さすがに人出は多く無かった。
しかし、それでもいつもの彦根とは少々街の雰囲気が変わっていて、彦根城の正門に通じる道の両脇にある、古い町並みのようにリニューアルされた商店街には、観光客が歩く姿が見られた。

写真は彦根城天守閣。外から天守を見ることが出来るポイントは、個々しかない・・というところからの撮影。ズーム機能が程よく、画素数が多くなったデジカメの」力量発揮。
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桜はほとんどが散り行くさまであったが、遅咲きのものがかなりあるようで、まだまだ楽しむことができ、思わぬ拾い物をしたようだ。
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お昼を少し過ぎたおなかが空く頃に到着し、何かおいしそうなものをと、探していると、「日本一」「比内地鶏」「親子丼」という看板が目に入った。
時計はもう2時を過ぎていたが、店のドアを開けると、「お待ち」の人が10人ほど。
小生は、「お待ち」が大嫌いなので、退散しようと思ったが、「八海山」と、太い筆で書かれた、お酒の張り紙があったので、しばらく待つことにした。

先日いただいたこの酒の本醸造が、そこいらの純米吟醸酒と比較しても十分太刀打ちできるばかりか、それらを凌駕することのほうが多いことに驚いたことが、観光地の真っ只中に有って、この店の「何かしら本物」を直感したからであった。
東京日本橋のある店のように、履物を脱いで下駄箱に入れるというやり方には、二番煎じを感じたが、まあこれは仕方ないだろう。

しばらく待って通されたのが、カウンターだったから、目の前で中年の職人と思しき人が、親子丼を作る様子をつぶさに観察することが出来た。
卵は、専用鍋に注ぎいれる量から見て、3個は使っている。
あらかじめ炭火で炙った比内鳥の胸と腿を入れた鍋に、出しつゆを入れて煮立たせ、卵を注ぎいれ、箸で少しかき混ぜる。

通常はこのようなことをしないところが多いだろうし、小生もそうしない。
そして鍋に蓋をするのが常だが、ここでは蓋をせずに、強火で煮立たせていて、ころあいを見計らって、再び玉生を次足す。
4つあるガス台に乗せられた専用鍋を操るしぐさは、相当年季が入っているらしく、とても洗練されていて、一部の隙も無い。
カウンター越しに見られても十分耐えうる・・・いやむしろそれを見せているように思うその手際であった。
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出来上がったものをどんぶり・・・漆器の器に盛られたご飯の上にかけるとき・・・有名な人形町の「玉ひで」でもそうなのだが、鍋の腹とどんぶりのご飯とが接触し、
鍋の底にご飯粒がついてしまうのを良く見かけるが、ここでは一切それが無い。
いとも簡単に・・・通常は、鍋をゆすって卵の引っ付きをほぐす動作がつき物であるにもかかわらずが・・・出来上がったものを、ほとんどそのまま、器に入れる手際には脱帽した
・・・・しかし最後に、小生の目は、その技が技術だけではなく、使用している道具によるところが大であることを見逃さなかった。

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その職人が使っていた鍋は、「テフロン加工」してあるらしく、鍋の表面が茶色だったのだ。どんぶり鍋にもこのようなものがあることを知った小生は驚いたが、しかしこれはたいそう合理的であると感心もした。
注ぎ入れた卵を箸でかき混ぜていた・・・その理由も、強火で通したこと、蓋をしないことの理由がハッキリしたのであった。

卵料理は火加減と手際が勝負だから、そしてこの親子丼の手際に小生は、本物の「オムレツ」を巻く職人コックの手際を見ていたし、最近ではプロが「テフロン加工」の道具を使っているのをTVでえ見かけるから、「時代は変わる」ことをも実感したのだった。

肝心の味は
炭火であぶられた「スモーク風味の比内鳥」は、好き嫌いが分かれそうだが、燻製好きの小生には好感が持てた。
飾り三つ葉が表面に乗っているだけの、ネギ、たまねぎ、三つ葉などの香味野菜は一切中に入らない、卵と鳥だけの親子丼。
ダシ・・・鶏がらのスープが良く効いていて、醤油ッポクないのは、関西人向き。

長浜の「鳥喜多」のように、上に卵の黄身をのせてはいない。
使う卵の量からすると、くどくなるように思うが、そこを助けているのがスモークの香りの比内鳥と、関西風の・・といっても、京都の親子丼のような、出しつゆの味が一番先に来るものではなく、鳥のスープだしが、薄口醤油と、酒で上品に仕上がったもの。
砂糖は使用してなく、恐らくはアルコールを飛ばした「味醂」の甘さのように思われる。
長浜の「鳥喜多」の倍の値段は、「どんぶりとしては、どうかとは思うが、味の満足度は高かった。

また一つ琵琶湖周辺に本格派の「親子丼」の名店が増えた。

外堀には「黒鳥」が
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内堀には「白鳥」が
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城のある公園には「井伊直正」の銅像がある。
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お堀を行きかう遊覧船では名残の桜見物が楽しめる。
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ukkarisiteite,親子丼の店を紹介しておくのを忘れるところであった。
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by noanoa1970 | 2007-04-18 10:25 | 「食」についてのエッセイ | Comments(0)