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長浜、安藤家「小蘭亭」・・・福田 大観時代の「魯山人」食客の家・・・5

「小蘭亭」は、六帖ほどの大きさ。
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天井に注目してもらうと、やはり中国風の円形の文字図案が施されている。
魯山人は高い台を作って、その上に仰向けになって、これを書いたという。
杉板を薄い青色で塗った上に、濃い緑青色の文様が施される。寝姿でこれを仕上げるにはかなりの根気と労力を必要としたことだろう。

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廊下から 「小蘭亭」へと入る入り口の襖扉に施された・・・円形の明り取り、左右両開きの襖扉に加工されている。この色使いなど、後年の陶磁器の絵付けの元祖のように思うところがある。

母屋から見た「小蘭亭」、「小蘭亭」から見た母屋。
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以上が小生の見た「小蘭亭」の概要である。
体格の大きな魯山人が、この大きいとはいえない「小蘭亭」の空間で、何を思っていたか知る由もないのだが、長浜と京都を行き来しながら、やがては北陸への逗留の旅へと向かう
若き魯山人がそこに居たのだと思うと、後の諸作品の基礎は、ここ長浜での逗留時に培かわれたものかもしれないという気が、大いにするのであった。

by noanoa1970 | 2007-02-16 07:37 | 季節の栞 | Comments(0)