LEADER OF THE PACK シャングリラス

この時期には珍しく、バイクのエンジンを激しく空ふかしする音が引き金になって、ふと懐かしい音楽を思い出した。
それは確か1964年の冬のこと。
小生は試験勉強で2階の一部屋にいた。当時部屋全体を暖める暖房器具はなく、電気アンカを包んだ毛布を机の下に置き、足を入れて寒さをしのいでいた。
参考書をあれこれ買い捲ったが、購入するだけでどれも完全に使いこなしていなかったのを反省し、1教科1冊として、後はラジオ講座を利用することにした。
夏休み、英語のラジオ講座の何コマか先のプログラムに「ヘミングウエイ」の「老人と海」の一説が載っていたのを、なぜか興味を覚えて、苦労しながら早い予習をしたところ、実力テストにほぼ同じ箇所が出題され、高得点を取ったことをきっかけで持続していたのだった。

机の上の棚に置いた真空管式の「5球スーパー」ラジオから流れてくる、ラジオ講座が終了してしばらくすると、海外のヒットチャート曲を流す番組にダイヤルを回すのが習慣となっていた。

そこで上位にランクされていたのが「THE SHANGLI-LAS」という女性ヴォーカルグループの「LEADER OF THE PACK」という曲であった。
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彼女たちの詳細については、ほとんど明らかではなかったが、恐らくヒットチャートの上位を
数週間はキープしていたので、彼女達の・・・まだ声も大人になってなく、歌い方も鍛錬されていなくて、まるでハイスクールの、少しヤンチャで不良ッポイ女子学生を集めてきたかのような様子はなんとなく伝わってきた。

当時、歌詞の内容はほとんどわからなかったが、それでもバイクのエンジンを空ふかししたり、急ブレーキを掛けるような音、そしてクラッシュするかのような効果音と、「リメンバー」「リーダー」「グレートライディング」「ピックアップ・・・アフタースクール」「アイ メット ヒム アト ザ キャンディストアー」「ロング」「バッド」という断片的な単語で、バイクに乗って一緒に過ごしたある日の出来事を思い出して歌っているものと推測は出来た。

そして音楽が終わりに近づくときに、少女の叫び声と、けたたましいブレーキ音、ついでバイクがクラッシュする音が聞こえるので、バイクの少年はきっと事故を起こしたのだろうとも想像した。
ひょっとすると命を落としたのかもしれないと思ったものだ。

「THE PACK」という意味は今でもわからないが、今風の「族」などという意味の俗語か隠語かも知れないが、想像するに「暴走族のリーダー」あるいは「番長」のことをあらわすのではないかと思う。
昔から気になっていた歌詞の内容を知るために覗いた、海外のサイトに歌詞が記載されているので、記しておくことにする。


写真のLPは彼女達のファーストアルバム、小生所有のオリジナル盤である。
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LEADER OF THE PACK
Is she really going out with him?
Well, there she is. Let's ask her.
Betty, is that Jimmy's ring you're wearing?

Mm-hmm
Gee, it must be great riding with him
Is he picking you up after school today?

Uh-uh
By the way, where'd you meet him?
I met him at the candy store
He turned around and smiled at me
You get the picture?

(yes, we see)

That's when I fell for
The leader of the pack.

My folks were always putting him down (down, down)
They said he came from the wrong side of town

Whatcha mean when ya say that he came from the wrong side of town?

They told me he was bad
But I knew he was sad
That's why I fell for
The leader of the pack.

One day my dad said, "Find someone new"
I had to tell my Jimmy we're through

Whatcha mean when ya say that ya better go find somebody new?

He stood there and asked me why
But all I could do was cry
I'm sorry I hurt you
The leader of the pack.

He sort of smiled and kissed me goodbye
The tears were beginning to show
As he drove away on that rainy night
I begged him to go slow
But whether he heard, I'll never know
Look out! Look out! Look out! Look out!

I felt so helpless, what could I do?
Remembering all the things we'd been through
In school they all stop and stare
I can't hide the tears, but I don't care
I'll never forget him
The leader of the pack

The leader of the pack - now he's gone

住む世界の違う少女と少年がバイクを通じて知り合い、心を惹かれあうが、あるとき少年はバイクの腕前を誇示するかのように雨の夜猛スピードで運転する。
「危ないからやめて」と叫ぶ少女の目の前で、彼はバイク事故を起こして死んでしまう。
少年が少女の目の前で危険な曲乗りを演じたのにはわけがあって、少女の家の人に少年との交際を禁じられたからであった。
少女は親に従って少年との交際を断ることになったのだが、それが少年を死に追いやったと知り、少女は後悔の念に駆られ、好きで別れた少年を今でも思い出す。

・・・・意訳だがそんなことが語られているように思われる。

小生は当時、この曲にそのようなことが語られているとは知らなかったが、この曲の持つ雰囲気に漠然と・・・「悲しい思い出」があるように感じていたから、そして何週間も聞き続けたから、今でもハッキリとメロディラインと、語りと歌の入り混じるこの曲を覚えている。

彼女達の懐かしいアルバムを引っ張り出してきて聞いてみた。
やはりいいものだ。40年以上時を経たいまでも好きな・・・「THE RONETTES」の「BE MY BABY」とともに小生自身の「オールディズ」の筆頭の曲である。
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このグループ、4人のときと3人のときがあるのは何か理由があるのだろうか。
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by noanoa1970 | 2006-12-12 23:57 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(1)

Commented by yone at 2008-09-05 10:16 x
歳こそ違えど 同じ感じ・の人がWEB上に居たことに感謝します。

自分はおもっきり コンパクトディスク世代です。