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10年ぶりの邂逅・・・2

こうして始まったコンサート、前座というには大物だが「有山じゅんじ」の登場。
「五つの赤い風船」のごくごく初期のメンバーでもあった彼も、いまは方々で、ギター1本でブルースを中心としたソロライヴを元気にやっている。
何故今回加川のコンサートに同行したのかは分からない。
小生には加川と、有山の音楽は異質に映るからである。

「風船」出身の「中川イサト」を通じて知り合ったのかどうかは分からないが、この男根っからの「シャレ男」だから平気で人を食ったような話をし、曲を作る。
「ダジャレ・ブルースシンガー」というときっと本人は怒るかもしれないが、
小生は「有山」と「加川」の競演にあの
・・・小生にとっては忌まわしき・・・・
1996年 ちょうど金沢でのライヴを聞いた頃出した、「加川良 with TE-CHILI」の「R.O.C.K」というアルバムでの2人の競・共演を聞いて、これで小生にとっての「加川」は終ったと、本気で思ったほどなのだった。

しかし金沢石引きでのライヴで、その考えが間違いであることを認識させられ、少し安心したとともに、「有山」のダジャレたブルースっぽい音楽も、単独でやる限り嫌いではなくなった。
今回彼は10曲ほど・・・観客を乗らせようとその努力の甲斐あって最後には大きな手拍子で音楽に乗る人も多く見られるほどであった。

テーマソングと自身で言っていたが彼のことだから真偽は分からないし、彼は「風船」をやめた理由をアチコチ言ってるらしく、もっぱら有山の母親が受験勉強を控えた息子の生来を慮って「風船」の「西岡たかし」に脱退を直訴した。
すなわち、母親による「お受験のための風船離脱勧告」によるもの・・・とされているが、「上田正樹」なら、さもありなんと思うところはあるが、どうもこの話は胡散臭い気がする。

だからこの曲を彼のテーマソングであるとはにわかには信じられないのであるが、
最初に歌ったのが
「星の世界」としてわが国で知られる歌、このメロディは一方、「讃美歌21-493番「いつくしみ深い」としても有名、「岩井宏」がバンジョーを弾きながら「紙芝居」というタイトルをつけ、この曲から第2メロディをはずしたものを歌った。
「有山」はそれに英語の歌詞がついたものを自身のテーマソングといいつつ歌うのだ。
アメリカの音楽に詳しい有山だから、この曲のルーツや変遷を知らないはずは無いと思うのだが、小生はこの曲のルーツをヨーロッパ大陸の、恐らくブリテン諸島・・・ケルト系のいずれかの民謡ではないかと思っている。

移民によって持たらせられたこのメロディが、黒人のゴスペル、ブルースと溶け合い、白人にはカントリー・フォークとして、そしてルーツのヨーロッパでは「教会」が「讃美歌312番」「讃美歌21-493番」・・・「いつくしみ深い」として民衆の信仰心を助長するために多くの民謡を取り入れたその一環として採用し、それがまたアメリカに輸出され、相乗効果で広まったのであろうと推理している。
わが国では「星の世界」といい日本語の訳詩も存在する。
息子の結婚式でこの「賛美歌」を歌った覚えがある。

憂歌団の「木村」や「内田」、小生は好きになったが異質フォーク人もと「ディランⅡ」の「大塚まさじ」あたりとカップリングしたら面白いとは思うが、いかがにも、加川」では??居場所の違いを感じてしまう。

しかし彼の声はともかく、ギターには目を見張るものが有った。
観察すると彼の用いたギター・・・それはピックガードの形状から「マーチン」だと分かったが、さらに双眼鏡で見ると、どうやらそれは恐らく、かなり古い「D-18」らしいことと想像できた。
そして多分Mゲージを使っているように彼のピッキングからの音は告げた。

カモン買いもん
有り余る=有山る・・・と語呂あわせをした彼のウイットあふれる歌を披露して終了となり球形となった。
「ウルフルズ」の誰かがひょっとして有山をリスペクトしている・・・ふとそんな気がした。

by noanoa1970 | 2006-11-26 15:33 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(0)