ブリテン諸島の近代音楽

コーンウォールと聞くと、思い浮かぶのが、ワーグナーの傑作「トリスタンとイゾルデ」。
アイルランド王妃「イゾルデ」が、政略結婚の理由で、コーンウォールの城主「マルケ王」に嫁ぐため、アイルランドを出航し、コーンウォールへと向かう船の中で、次女から飲まされた「媚薬」の力で、同行した「トリスタン」と恋に陥る・・・・そんな愛憎劇である。

この物語に、小生はかつての「ケルト」の勢力が「ブリテン島」=イギリス本土にまで強く及んでいたことを見るのだが、今でもコーンウォール地方は、国王直轄地とされており、「ケルト」文化の痕跡を色濃く残すという。
コーンウォールは、ブリテン島の南西部に位置する。
かつての「ケルトの地」として、今もその文化を残すところの多い、「ブルターニュ」文化圏であったのかもしれない。

そのコーンウォールに「ティンタジェル城」は存在し、その血はかつて「ケルト」の伝説の王、円卓の騎士で有名な「アーサー王」の出生地という。
ティンタジェル城がアーサー王とゆかりがあるといわれたこともあっら用だが、しかしこの城は13世紀に作られたから、残念ながら、「アーサー王」とは時代が異なる。
しかし写真で見ると、この城跡は城壁に開けられた数々の「穴」が当時の戦闘状態を思わせるようで、しかも相当古く見えるものだから、古代ケルトを髣髴させるものがある。
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「BAX」はコーンウォールを訪れて、実際にこの「ティンタジェル城」を見たのだろう。
彼の「アイルランド、ケルト」への強い思いと、憧れが、交響詩「ティンタジェル」を書かせた。

狩猟のときの合図のホーンを思わせる金管楽器が、朝もやの中に聞こえる、続いて鳥たちが目覚めたのか、森の奥ででさえずるような音が聞こえ、霧がだんだん晴れつつある中から、やがて見えてくる「ティンジェル城」。

周囲の「緑」がだんだん色を濃くしていき、鈍い太陽が顔を指すと、すべての動植物、そして人々が動き出し、一日の生活が始まる。
人々が集いいろいろな・・・昔話などを楽しく、そして思い出深く語り合う姿が目に入る。
こうしてコーンウォールの一日が、夕日とともに終焉のときを迎えるそのとき、今まで見た「幻」は夕闇とともに消えていき、目の前にはティンタジェル城の廃墟があるばかりであった。

「ケルト」「アイルランド」のオールドバラッドのパターンを、少しまねて創作してみた。
」チーフタンズ」のバックで「シニード・オーコンナー」が、しみじみと歌う、「フォギー・デュー」のふんいきが、「ティンタジェル」と連なって、このように連想させた。

演奏は
NAXOSで多くのイギリス音楽を録音している
「デイビッド・ロイド=ジョーンズ」と「ロイヤル・スコティッシュ管弦楽団」
この人の「BAX」は、、よく鍛錬されたオケとあいまって、音楽がとてもヴィヴィッド。
あまり聞かない名前ではあるが、オケともに秀逸である。
経歴などは不肖だが、かなりの腕・・・・職人のような感じの指揮者であるようだ。

・・・・最近はこのような・・・・かつては拒否してきた音楽の聞き方をしてしまうことが、よくある。
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by noanoa1970 | 2006-10-19 13:30 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(0)