街行き村行き

d0063263_833867.jpg
d0063263_8332359.jpg


「街行き村行き」(1974年1月25日リリース)
●BELL WOOD RECORD
◆ 村の村長さん ◆ 春一番◆ どぶろく源さん◆ パラソルさして◆ ひまわり村の通り雨◆ 飾り窓の君◆ 海ほうずき吹き◆ うらない師のバラード◆ 朝の散歩道◆ 街行き村行き

小生の一番好きな「西岡恭蔵」のアルバム。
京都を離れてから入手したもので、72年のファーストアルバム「ディランにて」の、ほとんどギター1本の・・・素朴で朴訥な彼の声が気に入って、このセカンドアルバムを入手した。
しかしこのアルバムでは、最初のアルバムの「西岡」ではなく、そこには・・・・大人になれなかった少年・少女たちの、遠い昔を懐かしむような、あるいは、少年期に夢見た異世界のような、あたかも「大塚まさじ」が歌った、「遠い日の少年」のような、ノスタルジーを感じさせる詩・・・・(多分西岡の奥さんで詩人の「KURO」の手によるものが多いと思われる)に、古いリズム・・・「ドドンパ」らしきリズム、其れをペダルスチールやウエストコーストサウンドを思わせるような、裏声のハーモニーに乗せて歌われる「街行き村行き」の不思議な音響空間があった。

アレンジは「はっぴいえんど」の細野晴臣が担当し、彼らもそして「はちみつぱい」も、そしてバックコーラスの一員として、「あがた森魚」も参加したというから、このアルバムへのこだわりは相当なもの。そういうアルバムはやはりよい結果を残す。

ジャケットは以前から紹介してきた「森英二郎」の手になる作品で、最初見た時は、「クレヨン画」とばかり思っていたが、どうやら版画らしい。
ここにも彼の特徴の一つ・・・「ぽっかり浮かんだ、白い雲」がある。

多くの優れた音盤がそうであるように、この音盤でもジャケットが素晴らしく、そして中身も素晴らしい。
「LPレコードという存在」は、ジャケットが一枚の「絵画」であるかのようなところが有って、其れは焼く30センチ四方というサイズによるところが大きいのだが、優秀なプロデューサーの手になる音盤は、、ディテールにまで手抜きが全くない。
音楽は勿論、ジャケットのデザインにまで、気を使ったことと思われる。

しかし多くのLPのCD復刻では、LPのときに感じたあのジャケットのデザインのよさは、・・・あまりにもそのサイズが小さすぎて・・・如何にオリジナルに忠実だとはいえ、その力をもはや失ってしまっていることが多い。

74年の発売と同時にLPを入手して今でも聞いているが、一度CD化されてから、廃盤となって久しく、このアルバムは長い間、幻のアルバムとなっていて、たまにオークションに出品されると、7000円から1万円で取引されていた。LPでも5000円の値が付いたぐらい・・・やはりこのような価格でも、求め聴きたい人がいるのだろう。

最近やっとBOXで「ディランにて」を伴って発売された。
しかし入手したCDのジャケットは、LPジャケットでの雰囲気を損なうものだったので、上の写真はLPのジャケットを撮影したものである。
[PR]

by noanoa1970 | 2006-09-11 08:20 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(0)