ラフマニノフの「鐘」

掲示板で面白いやり取りをさせていただいた「てつわんこ」氏が、ブログテーマとして掲げている「世界の鐘」と、クラシック音楽。
現在「ロシア」のようで、「ラフマニノフ」の作品について触れておられる。

中で「前奏曲嬰ハ短調」について触れておられたので、小生もオリジナルのピアノ独奏ではなく、「ストコフスキー」がオーケストラに編曲したものを取り上げ、彼自身の演奏で聞いてみた。
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この音楽の「テーマ」は、恐らく重要な位置を占めるであろう3つの音。これらの3つの音は、高音部と低音部のユニゾンで提示されるが、荘厳に、ものものしく響いてくる。これはまるでラフマニノフお得意の「グレゴリオ聖歌」からのフtレーズから取られたもの、かもしれないことを思わせる。

ピアノでは3つの音の旋律は前半を通して奏され、それに対し和音による対照的な旋律が奏されるので、この2つの明らかに対照的な旋律的動きにより、インパクトの有る音楽となっていることが分かる。

陰の主題の持つ抜け出すことが出来ないほどの音型の上に、陽のラフマニノフ和音による旋律が、陰影のコントラストを与え、中間部に入ると、雰囲気は変化し、音楽は疾風怒濤のように高音部に偏りを見せつつ激しさを増して行く。音楽が高揚した気分になると、最初の主題が再び入この強奏の後で、音楽は静寂を取り戻し、そこに遠くから「鐘」の音が3回、静かに、しかし荘厳に響いてくる。

ピアノ曲では多分余り味わえない、色彩感の強い「絵画」のような風景を、ストコフスキーは、編曲によってかなりリアルに表現した。

「明暗」「陰陽」の対比も、音の色彩によるところの変化は、ピアノではなかなかでにくいこと、そして「鐘」・・・・やはり生の「鐘の音」によって、よりリアルさが増している。

この曲に「鐘」を求める向きには、やはりストコフスキーの手によるオケバージョオンが分かりやすくて良いだろう。
情報が何もいなければ、ピアノ曲から「鐘」を想像することはなかなか難しい。

ラフマニノフのピアノ作品は、ショパンやモーツァルト同様、弾き手を選ぶところが強いと感じられる。
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by noanoa1970 | 2006-09-02 10:15 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(0)