「東京物語」を見る・・・映画の中の音楽-2

後一つ気づいたのが、やはり中学生の孫の「實」が2階にいるおじいさん・おばあさんを出かける私宅が出来た・・・といってよびにいく時のシーン。このとき流れるのが、少年が口笛で吹く「駅馬車」noメロディである。

ご存知の通り、「駅馬車」はジョン・フォードが監督をし、リンゴ・キッド役で、若い「ジョン・ウエイン」が出演した名作。西部劇史上稀に見る名作品といわれ、今でも人気が高い映画である。

失踪する駅馬車、乗り組んだ人たちの人間模様、インディアンとの銃撃戦、騎兵隊の登場、そして死を目前にした「あだ討ち」、リンゴの恋愛と、保安官の人情と・・・そんな盛りだくさんの西部劇で、そのカメラワークとスペクタクルは凄いものがあった。

作品が作られたのは1939年のこと。小生はもっと新しい作品だとばかり思っていたのだが、戦前の作品だったとは・・・・
このような映画が作れる「アメリカ」だから日本が戦争で負けたのは、至極当然のように、今では思える。1940年日本公開となってはいるが、戦時中は上映できるはずはないから、日で見ることが出来たのは戦後のことで、小津もやはり戦後見ていたのではないだろうか。

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アメリカ映画 ユナイテッド・アーチスツ社 1939年 (日本公開 1940年6月)
監   督  ジョン・フォード
製   作  ウォルター・ウエンジャー
原   作  アーネスト・ヘイコックス
脚   本  ダドリー・ニコルズ
撮   影  バート・グレノン  レイ・ビンガー
音楽監督  ボリス・モロス
編   曲  リチャード・ヘージマンほか

物語の少年が映画を見たのかどうかは分からないが、ラジオの音楽番組では恐らくかなりの頻度で流されていたのだろう。
しばらくするとTVの時代が始まり、過程で「西部劇」が見れるようになる。
「ローハイド」や西部劇ではないが、「ハイウエイ・パトロール」は懐かしい輸入のTVドラマであった。後に「西部劇の花盛り」の時代がやってくることになる。

子供向けの「アニーよ銃を取れ」、そして「シャイアン」、「ガンスモーク」、「西部の男パラディン」、「ライフルマン」、「ララミー牧場」、「バット・マスターソン」、「コルト45」、「連邦保安官」、「拳銃無宿」、「ボナンザ」、「シュガーフット」、「ブロンコ」、「胸に輝く銀の星」、「マーベリック」、「ガンスリンガー」、「駅馬車西へ」・・・・などなど今思い出せるだけでも沢山あった。
小生が見ていないものを含めると、その数は膨大である。
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by noanoa1970 | 2006-08-29 10:10 | 小津安二郎 | Comments(1)

Commented by よっちゃん at 2015-04-21 18:58 x
どうもはじめまして。

淀川長治さんが日本で「駅馬車」が大ヒットした事について詳しく語られた「映画は語る」という本がありました。

そこには淀川さんが「駅馬車」と名付けたこと、この映画を試写で見て絶賛したという溝口健二や小津安二郎のコメントもポスターに載せたそうです。

ちなみに同時期の「風とともに去りぬ」は戦後に公開され、多くの日本人がその色彩・迫力に圧倒され「こりゃ日本が負けるわけだ」と誰もが驚いたそうです。