リゲティとキューブリック

岩城さんの訃報の後、すぐに「リゲティ」が亡くなったというニュースを知った。
彼は「トーンクラスター」の技法で知られた「現代音楽」の重鎮である。
小生が「リゲティ」といってすぐにピンとくのは、「キューブリック」の難解な名作「2001年宇宙の旅」である。

J&R「シュトラウス」の音楽が使われていることでは特に有名で、この映画のおかげで、R・シュトラウスの「ツァラ」の録音が増えたといっても過言ではないほどであるのだが、本日は「リゲティ」が使われていることについて少し書いてみることにする。

映画の開始直後の画面が真っ黒のときに流れる音楽は、多分リゲティだとは思うのだが、確認できない。しかし猿が「モノリス」の登場によって知恵を与えられるシーンでは、リゲティの「レクイエム」から「キリエ」が使われている。

「モノリス」=「神」・・・「キリエ」なのか、知恵を与えられて進化したサル=人間に対する「レクイエム」なのかは良く分からないが、キューブリックのクラシック音楽の使い方は、いつも絶妙である。

サルがただならぬ「気配」を感じるシ-ン。この辺りからリゲティのレクイエムが聞こえる。
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モノリスが地下から競りあがってくるシーンで、より音が強くなる
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モノリスの背後から太陽がダイヤモンドリングのように輝くシーン。この時にR・シュトラウスの「ツァラ」のファンファーレが響いてくる。
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モノリスによって知恵を与えられたサルが、動物の骨を拾い、それを武器にしようとするシーン
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。ここで「ツァラ」の音楽はは最高潮を迎えようとする。

リゲティとキューブリックの意外な結びつきは、「モノリスの登場シーン」と背後に流れる「レクイエム」に関連性がありそうだ。映画(芸術)のそして人類の進化の神秘と、驚異の表現として、リゲティの音楽は効果を挙げているように思える。
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by noanoa1970 | 2006-07-10 09:05 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(0)