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エドガーアランポーの作品を基にした音楽

ポーの作品で音楽になったのは、有名なドビュッシーの未完のオペラ「アッシャー家の崩壊」、キャプレの「赤死病の仮面」、シュミットの「幽霊宮」があるが、ラフマニノフにも有る。
本日はラフマニノフの交響合唱曲「鐘」を取り上げた。

一連のポーの作品の音楽には、怪奇という文字が浮かぶが、音楽的には象徴主義からの影響を受けたと思われる、神秘主義的な傾向があるようだ。

ラフマニノフは特に敬虔なロシア正教徒、プーランクもそうだが、敬虔なカトリック教徒はどうもその中に神秘主義的なものを秘めていることが有るようだ。
象徴主義者の中には、神秘的なものを偏愛する傾向があり、これがカトリックの復興と繋がったという史実は、もともとカトリックの中に神秘主義的なものが内在したということであろう。

アメリカのポーは、フランスの象徴派の詩人が絶賛されたといい、それは単に恐怖と言うものではなく、キリスト教の中に、内在する神秘主義的なものを、再発見したからであろう。

ロシアに於いての神秘主義的音楽はスクリアビンが有名だが、ラフマニノフにもその萌芽が認められ、代表は「鐘」「死の島」のような気がしてならない。

「鐘」は人生を鐘の音で象徴し、最後は弔鐘で終わる暗い曲層の曲だ。
保守とは改革をしながら前進するもの、という言葉はラフマニノフに似合う。
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by noanoa1970 | 2017-03-10 11:21 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(0)