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彫型・・画を観る

昨日休館だった桑名市博物館に今日行った。
お目当ては「藍を観る」と題した展覧会、桑名出土の古伊万里である。
会場は2Fだが1Fで伊勢型紙などに使用される、柿渋紙を使った彫型画展覧会が開催されていたので、せっかくなので観ることにした。
家内は学生時代の専攻がテキスタイルで、柿渋紙も良く使用して染色印刷していたから、小生も少しは知っていた。

元来、伊勢型紙は手書きから手工業への過程で生まれたもので、型紙彫り師が造ったものを刷師が白生地にすり込んで反物などにすることによって、多くの着物の元になったもの。
伊勢型紙は伝統でありその技術は世界に誇れるものだ。
また柿渋で塗られた和紙は非常に上だから長年の使用に耐久性を持つから、今でも初期に造られたものが野小手手居るという。
江戸時代庶民が少し裕福になり、数多くの柄反物から好きなものをチョイス出来るという時代、すなわち盛んだったのは江戸中期だと想像できる。

現代ではその技術を生かした彫型画というものに発展し、そのサークル葉全国に存在するといい、博物館では桑名のサークルの会員の作品がたくさん展示してあった。
新聞はこのように取り揚げている。
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間違いだと叱られるかも知れないが、版木の代わりに型紙を使った印刷物だと思っていただければ良いのではないかと思う。

型紙を造っての印刷だから何点も印刷することが出来るが、今回驚いたのは皆さんの作品の芸の細かさと、あらゆる物を題材にした絵があると言うことだ。
本当は絵ではないのだが中には印象派を思わせるような点描我のような作品もあって、なかなか奥深いと思った次第。

非常に細かい網目が入ってるので、てっきり後から網を上からかぶせたのかと思ったが、どうやら1つ1つ穴を開けていったらしいが、その規則正しさは並では出来ない、技術のに培われた根気のたまものだ。

作品群を観て思ったのは、グラデーションを表現するのは非常に難しいので葉だったが、聴いてみるとやはりそうで、細かい穴と大きな穴を組み合わせ方がむずかしく、印刷するとまたイメージが違うので、思ったようにはいかないらしい。

水墨画のようなものが出来るとさらに良いだろうというのは個人的な感想。さらに昔の型紙と昔の絵の具・・・顔料を使った布の再現と其れを使った着物の再現も是非やってほしいと思う。
これは手縫いなどあるいは誇負を利用して新しいデザインとスタイルの着物を考えてるグープとコラボすれば出来るのではないだろうか。


撮影は出来ないと言うことだったが、ちょうどいらっしゃった出品者の許可を得て2点撮影できたので紹介することにした。
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写真のような便利な栞とはがき造っている。

協力:桑名彫型画サークル、彫型画愛好会
加藤由貴子さん他。

by noanoa1970 | 2013-07-24 17:48 | 季節の栞 | Comments(0)