M・Aシャルパンティエの「死者のためのミサ」
ちなみにデジカメとスキャナーを使ってv貼り付けたのは、ヴィヴァルディー、D・スカルラッティ、ペルゴレージ、ハイドンの「スターバト・マーテル」・・・そうそう忘れてはならないいけない、ドヴォルザークもある。後はフォーレのレクイエムがしつこいくらいに貼り付けてある。小澤、コルボ、フレモーそしてそのほかの「レクイエム」としてF・マルタン、ディーリアス、ゴーロア、ブリテン、ラッター、サンサーンス、シューマン、デュリフレ、・・・これらを3週間ほど集中して聞いた。流石に疲れ、飽きてきたのでこれからは随時書くこととすることにした。
「M・Aシャルパンティエ」の宗教曲は、「テ・デウム」「真夜中のミサ」などが知られているが、およそ500ほどの作品中、宗教音楽の占める割合は400曲ほどといわれる。なんと80%が宗教曲なのだから、「宗教音楽家」・・・というより、多分教会のお抱え音楽家だったのであろう。しかし彼のプロフィールの詳細は余り知られていないようである。
今日はその中でも演奏される機会の少ない「レクイエム」を取り上げた。
彼は以下のように3つの「レクイエム」を作っており、
・死者のためのミサ曲(Messe pour les trepasses a 8)H.2(1670代初め)[独唱,
2重cho,2fl,弦楽,BC]
・死者のためのミサ曲(Messe des morts a 4 voix)H.7(1690年代)[独唱,cho,BC]
・死者のためのミサ曲(Messe des morts a 4 voix et symphonie)H.10(1690年代) [独唱,cho,2fl,ob,弦楽,BC]
このLPにはそのうちの、2番目と最後に作られたものが収録されている。
いずれも明確な作曲年が分からずおおよそで記される、そして2番目H・7が、低弦の通奏低音のみの伴奏で歌われるのに対し、最後の作品H・10ではオーケストラがつけられている。
この録音では「古楽器」のオケで演奏されるのが特徴的で、オケのないものが教会の中で聞いているような、素朴だが厳粛な響きを出しているのにに比べ、オケがつくと・・・・作品の違いよりも、音の違いの方が強烈に印象付けられてしまい「古楽器」のどちらかというと明るめの響きと、バロックフルートの音色、またこの作品に特徴的なのか、コーラスの女性パート、女性ソロを際立たせるせるような作風のせいなのか・・・・「レクイエム」ではあるが、「真夜中のミサ」のような「暖かさ」を感じてしまった。
2人の女性ソロと女性コーラスによる「ピエ・イエズ」も非常に心地良く聞こえる。
どうやらシャルパンティエという作曲家は「聖」と「世俗性」を強く併せ持つ作曲家で、宗教曲にでさえその「世俗性」の資質?が出ているようである。とても親近感が湧く曲が多いのも彼の音楽特徴なのか、初めてあの「真夜中のミサ」を聞いたときの感動と慶びに良く似たものを久々に味わった。
この演奏で古楽器を採用したのはまことに大成功で、逆説的であるが、其れがこの「レクイエム」を現代に通じる新鮮なものにしているのは、多分間違いのないことであろう。
ルイ・デヴォ指揮ムジカ・ポリフォニカWestvlaams Vocal Ensemble
by noanoa1970 | 2005-09-26 06:50 | 宗教曲を聴く | Comments(0)