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LPプレーヤーの変更


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生きているかダメになってるか、使わなくなってから20年以上たつフォノカートリッジを試すことにした。
カートリッジはSUPEX製のMCカーリッジSD-909。
1976年あたりに購入してしばらく使用したが、オルトフォンに変えたので、以来使用せずに今日まで来た。
しかし使用頻度はごく少ないものだったので、針はまだまだ新しい。

諸元表が存在していた。
価格 \30,000
■発電方式 MC型
■出力電圧 0.2mV(3.54cm/sec 1kHz)
■針圧 1.5~2.1g
■再生周波数帯域 5-60,000Hz
■チャンネルセパレーション 27dB/1kHz
■チャンネルバランス 
■コンプライアンス 16.0×10-6cm/dyne
■直流抵抗 
■負荷抵抗 
■インピーダンス 
■針先 0.3×0.8mil
■自重 10.5g
■交換針 新品交換(\15,000)
■発売  1976~77年頃
■販売終了 1996~98年頃
■備考 価格は1977年頃のもの
1990年より\60,000 新品交換(\48,000)

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当初ストレートアームに装着しようとしたが、アームに直接接続されている固定リード線の結合部と、カートリッジの信号出力部の軸が合わないため断念し、シェルを介在することにより、アームパイプをS字タイプに変更して取り付けることにした。

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そうなると、アームは最初から調性が必要になるが、時間がかかるのを承知で実施することにした。
S字パイプアームは内周のひずみ幅がストレートパイプよりも大きいことから、ストレートのほうに分があるが、カートリッジ交換にはかなりの手間がかかってしまう。

DL-103のままでいいと思ったが、気分転換と、まだ使用可能かどうかも判断したいので、踏み切ることにした。
それに遊んでいるほかのカートリッジもMCMM問わずすぐに交換できるメリットもある。

若いい時はカートリッジのシェルへの取り付けやシャエルの組み立てなどは何ていうことはなかったが、さすがに年を取ると一筋縄ではいかないし、保護用のガードを紛失したので、裸での取り付けは神経を使うし、螺子も合う合わないがあり少々大変。
一番大変なのはシェルとカートリッジを結合するリード線の接続だ。
それでも音が出た時の喜びのために、2時間かかって取り付け設置調整が終了。

音を出してみたが右CHからしか音が出ない、それでいったん取り外すと左CHのリード線が抜けかかっていた。
しっかり差し込んで聞いてみると、今度は右CHから音が出ない。
ということはカートリッジには損傷がなく、リード線か何かの接触の問題だろうと思い、拡大鏡でよくよく見ると、アース線と接触していたことが判明。
丁寧に間を広げて聞いてみると、やった、、、、綺麗な音が出ているではないか。

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DENONよりも広帯域で品のある音がする。
さわやかで高貴な音質、さすがはSUPEX、日産21個という1976年のオーディオ雑誌上の宣伝が素晴らしかったので購入したが、その甲斐があったということだが、今になってその素晴らしさを実感できた。
当時の宣伝の絵図には、ダブルダンパーを使用しているから経年劣化はないとしてあったが、まさにそのとおりである。通常なら35年もたてばどこかしらダメージを受けるのが普通だ。
信頼のおけるSUPEXだが、デジタル時代になってやはり業績が落ちたのだろう21世紀を待つことなく業務を終えてしまった。

こうして今考えると、無理してバカ高いオルトフォン購入は必要なかったかもしれない。
DENONも安定度は高いし、音質も悪くはないが、あまりにもスタンダードすぎるきらいがある。
だからときどきは違うカートリッジを楽しみたくなるというもの。
SUPEXが生きていてくれて本当によかった。

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今オイストラッフとオボーリンのベートーヴェンノソナタを聴いているが、このカートリッジの質の良さを実感している。
さらに再エージングが進めば、さらに高品質な音になる予感。

針圧は1.5から2.0、今のところ1.7にしてある。
そのほかのスペックとしては、オルトフォンライクで、インピーダンスが2Ωだから、もしかするとヘッドアンプよりもトランスのほうがよいかもしれないのでそのうちにに変更して聴くことにするが、当分今のままで音質を十分すぎるほど把握することにした。

by noanoa1970 | 2013-02-06 21:37 | オーディオ | Comments(4)

Commented by ま~さん at 2013-02-06 22:12 x
SUPEXですか、懐かしい名前ですね。ダンパーの劣化も無いとは信じ難い・・・。しかしS先輩は物持ちがいいですね。普通はとっくの昔に、紛失するか処分してしまうか、だと思いますが・・・。
Commented by HABABI at 2013-02-06 23:14 x
sawyerさん、こんばんは
1976年頃は、丁度小生がオルトフォンのSPU-GEを初めて入手した頃です。後から2個目を入手しましたが、今でも最初のものが使えています。このカートリッジに限らず、別の新しいものを買わずに、聴力が衰える前に、既に持っているものを使い切ってしまおうと思っています。
sawyerさんも、いい音のするカートリッジで、まさに再“生”を、これからも楽しんでください。HABABI
Commented by Abend5522 at 2013-02-07 00:10
sawyer様、こんばんは。
保存状態が良いと長持ちしますね。SUPEXというメーカーのことについては無知ですが、少し前にオークションに出ていました。私にとってはMC自体が別格という感じで、MCといえば高価な昇圧トランスも買わねばならないというのが、MCヘッドアンプ内蔵のアンプとは無縁だった私の感覚でした。
Commented by noanoa1970 at 2013-02-07 14:12
皆々様
お返しのコメントが行方不明になってしまいました。申し訳ありません。小生は消耗品であるフォノカートリッジが中古市場にまさか出現し、しかも比較的高価などとは思ってもみませんでした。交換針がすでにないものでさえ取引されるのはなぜかと考えるに、現行のカートリッジの書かうがバカ高いからであるからだと思うようになりました。それにCDを始めお手軽に見聞きするツールがありますから。今のアナログファンは過去のものであろうが優秀と言われたものを求めるのでしょうね。SUPEXは「当たり」のカートリッジでした。グルダ&アバドのモーツァルトP協奏曲20,21番を聞いて比較するのですが、弦の音がよりシルキーになり、オケの人数が把握可能になるぐらいよかったです。ピアノもスタインウエイではないことがなんとかわかる気配がします。録音自体が弦の広域が強めですが、透明感と柔らかさが出ています。まだ調整は完ぺきとは言えませんのでこれから微調整していきます。