Morning Has Broken Tune by Bunessan

『Morning Has Broken』の本歌は、スコティッシュ・アイリッシュの古謡『ブネッサン Bunessan』だ。

小生は2006・8.11のブログで以下の様なことを書いたので、ここに引用する。

学生時代に聞いた時にははまったく感じなかったことで、「美しい自然賛歌]の曲だとばかり思っていたのだが、よくよく聞いてみると、かなり「宗教的」な色彩のある曲であることに気がついた。
邦題が・・・中にWET GARDENとはあるが・・・「雨に濡れた朝」などとつけられたので、かなり長い間誤解していた。

この曲は旧約聖書あるいは創世記にも出てくるようなことを示していて、さらに面白いのは曲の冒頭ピアノのイントロ・・・の音を拾ってみると・・・ミ・ファ・レ・ミ・ド・シ(レ)・ドという音に分解できることに気づいた。
この音階は、遠い昔のギリシャの旋法、あるいはグレゴリオ聖歌にも似ていて、そしてパッフェルベルのカノンの通奏低音やバッハの管弦楽組曲3番「エアー」に通じるところがある「音型」のように見受けられるから、キャト・スティーヴンスが意識しようとしまいと、彼の中に密かに塗り込められていた音の感覚・・・キリスト教音楽があるらしきことを思わせる。

推測だが彼は教会のミサに幼い時から良く通った熱心なクリスチャンではなかったろうか。
そしてそれは英国国教会などでなく、もっと根源的なキリスト教・・・厳粛なカトリックか、あるいはそれに順ずるところの影響を受けたのではないかと考えらるところがある。



ところがその後naxosで聴いた賛美歌が収容されているものを聴いた時に、そっくりなメロディーア聴こえてきて、小生の推理が間違ってなかったことがわかった。
詳細は「予感と現実」と題した 2007-10-07のブログにある。

それから7年目に入り、再度これらのことを調べると、以前とは比較にならないほどの情報量であった。
『Morning Has Broken』の本歌は推測通り、スコティッシュ・アイリッシュの古謡であった、そして曲は『ブネッサン Bunessan』だ。
ブネッサンとはスコットランドの西、ムル島にある村の町の名前で、推測だが漁師たちの歌か、漁に出ていった家族や恋人の歌だろう。

セシール・シャープやロバート・バーンズたちの古民謡収集活動により、発掘採譜された可能性がなきにしもあらずで、それにイギリスの作家で詩人の「エリナー・ファージョン」が詩を付けたのが、賛美歌となった。
調べると、讃美歌444番『世のはじめさながらに』として歌われていることが判明した。

下の動画は有る協会でのオルガン演奏だが、他にコーラスのものも存在した。
こうして聴くとかなり厳かな曲に聞こえる。



コレはキャットのオリジナルから収録したものだ。youtubeに拒否される可能性があるので、現在存在してるものも貼っておくことにした。



この美しい賛美歌に目を付けたのがキャット・スティーブンスだったというわけだ。
1970年代に購入したライナーノーツはもちろん、曲の作者は、キャット・スティーブンスとなっていた。
改めて歌詞を見てみよう。
歌詞から考えると、新しい朝が明けるというのは、聖書の創世記、世界の創造と同じ事を行っている。
それにもちろん世界を作ってくれた神への感謝の気持が込められているように思える。

Cat Stevens – Morning has broken 1976
原曲:ゲール語民謡、作詞:エレノア・ファージョン(Eleanor Farjeon:1881~1965)
Morning has broken,
like the first morning
Blackbird has spoken,
like the first bird
Praise for the singing,
praise for the morning
Praise for the springing
fresh from the word
Sweet the rain’s new fall,
sunlit from heaven
Like the first dewfall,
on the first grass
Praise for the sweetness
of the wet garden
Sprung in completeness
where His feet pass
Mine is the sunlight,
mine is the morning
Born of the one light,
Eden saw play
Praise with elation,
praise every morning
God’s recreation
of the new day
Morning has broken,
like the first morning
Blackbird has spoken,
like the first bird
Praise for the singing,
praise for the morning
Praise for the springing
fresh from the word
キャット・スティーヴンス – 雨にぬれた朝(意訳)
朝がやってきた
はじめての朝のように
クロツグミが歌っている
この世で1番の鳥だ
歌うことを讃えよう
夜明けを讃えよう
初めての御言葉を讃え信じよう
初めての雨の優しい滴は
天上からの光を浴びて
はじめての草の上に
露が降りるように
潤いの庭の優しさを讃えよう
天主が命じ生まれ出た光に私は在り
その朝に私は在る
エデンの園のひとすじの光
喜びをもって讃えよう
全ての朝に感謝しよう
天主が創られた世の始まりの朝を
闇夜は明け朝がやってきた
世界の初めての朝のように
クロツグミが歌っている
この世で1番の鳥だ
歌うことを讃えよう
夜明けを讃えよう
言葉からの創造物を讃えよう

日本語の賛美歌444番があったので記しておく。

讃美歌444番「世のはじめさながらに」

世のはじめ さながらに
あさひてり 鳥うとう

みことばに わきいずる
きよきさち つきせじ

世のはじめ 朝つゆの
おきしごと 雨ふり
キリストの ふみゆきし
園のさま なつかし

世のはじめ さしいでし
みひかりを あびつつ
あたらしき あめつちの
いとなみに あずからん

キャット・スティーブンスは、賛美歌を歌ったということだった。



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by noanoa1970 | 2012-12-14 11:10 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(0)