昔を懐かしむ。ROBERTA FLACK / FIRST TAKE

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彼女については、過去記事にも数回書いたことがあるが、もう一度。

このアルバムには1970年、京都でnoanoaを始めた当時の思い出がいっぱい詰まっている。
朝9時FMで、彼女の曲が2曲連続で流れるのを聞きながら、開店準備をしたものだ。

ロバータ・フラックのファンなら誰でも知っているファーストアルバム、そのタイトルも「ファーストテイク」。
小生は今もこのアルバムが一番好きで、アナログと最初期のCDで聴いている。

しかしながら1969年という録音年の割りに、音質は相当悪い。
アトランティックレーベルはかりの録音がそうであるように思うが、このアルバムも例外ではないようで、せっかくのロバータの柔らかい鼻に向けていく美声が大きく犠牲になってしまっている。

小生のCDにはオリジナルマスターテープからの新リマスターとあるが、LPもCDも再生音質はそう変わりはないから、、オリジナルの録音が良くななかったことがわかる。

それで本日、更にリマスターリングされたであろう最新盤を探すと、こともあろうに廃盤であることがわかった。

全米ヒットチャートで、上位それも1位から3位までのあいだを常に占めた「Hey, That's No Way To Say Goodby」と、「The First Time Ever I Saw Your Face」が連續で収録されている定番の音盤なのに、廃盤とは。

2作以降はなんとか現役だが、いかに「やさしく歌って」 が広く受け入れられたとはいえ、1作と同じ運命をたどることは目に見えている。

この第1作は、ジャズ、ポピュラー、ロック、ゴスペル、R&Bなどの要素を含むが、それらのジャンルを超えたところの存在だ。
だからよけいに廃盤の憂き目になったのかも知れないが、最近の業界の身のこなしの激しさと言うか、相対的にCDが売れなくなってきているが、すこしでも売れないものは直ぐに廃盤にしてしまうのはいかがなものであろうか。

しかし、たとえかつて全米ヒットチャートでトップの座を占めた曲が2曲も入っているアルバムだって、資本の論理から外れるのは例外ではないようだ。

そんな思いをもちつつ、特別クリニカルのエージング法で、最近とみに音質が良くなった我がシステムで久しぶりに聴いてみた。

大元が良くないから激変までは行かないが、それでも過去に聴こえてきた無機質で神経質なロバータの声が、温かみのある人間の声に聴こえてきて、録音状態の良くないオリジナルマスター・リマスターからでも、以前とは違う響きが聞こえて、かない改善効果が観測された。

過去に音質が極端に良くないと思っていた音盤が、そんなにも悪くないことがあるかとおもぅと、過去に聞いた時凄い録音だと思っていたものが、実は低音を電気的に膨らましたり、高域を強調したりで、音響、音響技術としては目を見張るが、音楽的には全くつまらない・・・あれこれといじったことで音楽が音響に負けてしまった音盤であるというものがあることも、より鮮明にわかるようになってきた。

例えば、ERATOの60年代の録音に、音楽的に優れた録音が多く、今日の最新デジタル録音を凌駕する録音も多い。

ロバータの最初のアルバム、ファーストテイクは、その音質でいうと50年代のモノラル録音のようだが、全体に音に艶がなく、ボーカルもロン・カーターを始めとする折角の素晴らしいバックも、3重のベールを纏ったような音が犠牲にしてしまった。

ぜひ最新デジタルリマスターで、ジャズが得意なプロディーサー&エンジニアに寄って復刻して欲しいものだ。

全8曲46分の収録、LPとなったく同じであるが、そこがまたいい。
しかしCDになっても音質の改善効果は無い。

黄色文字の曲は特別に素晴らしい曲である。

Compared To What (LP Version)
Angelitos Negros (LP Version)
Our Ages Or Our Hearts (LP Version)
I Told Jesus (LP Version)
Hey, That's No Way To Say Goodby (LP Version)
The First Time Ever I Saw Your Face (LP Version)

Tryin' Times (LP Version)
Ballad Of The Sad Young Men (LP Version)

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by noanoa1970 | 2012-02-01 19:51 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(2)

Commented by こぶちゃん at 2012-02-03 16:14 x
未だ入手可能なようです。
http://www.amazon.co.jp/First-Take-Roberta-Flack/dp/B000002J5S/ref=sr_1_8?s=music&ie=UTF8&qid=1328253064&sr=1-8
この手の楽曲のRemasterをやらせたら、実に巧いRHINOがやてくれたら、かなり音の鮮度が上がるのですが、その表示は無いようです。
私は専ら、1980年代の”OASIS”を聴いていますが、この1STも聴いて見ますね。
Commented by noanoa1970 at 2012-02-03 19:41
こんばんは
HMVでは廃盤となっていました。アマゾンでこんなに安いとは驚きました。多分小生所有の盤と同じだと思います。ロバータの声質は再生がとても難しいように思います。まともに再生できるようなら、かなりの装置ではないでしょうか。