ミュンシュ/パリ管ブラームス1番2つの音盤

d0063263_1625989.jpg

CDジャケットは殆ど変更なし。
上は最初期盤CC33-3417、1987年盤。
下はartと下部に表記されているTOCE-9004、2008年盤。
HQの赤いマークは区別しやすいため小生が貼ったもの。

年末、年明けに聴く音楽を何にしようかと考えていたが、これといったものが浮かばないので、1987年に購入したミンシュのブラームスをとりあえず聞くことにした。

この音盤にしたのは少しだけ理由があって、録音処理の仕方が良くないのか、オリジナルマスター自体が良くないのか分からないが、仏パテ・マルコーニのLPでも、CDでもその演奏に評判に比べ、音質が芳しくなかったので、音盤固有の性質なのか、ルームアコースティックの問題なのかを確認しようとしたためであった。

試行錯誤の結果、今まではQUAD、ESL-63にあわせて調整してきた部屋も、ようやくYAMAHA,NS-1000が美しく響くようになったので、実験的に聞くことにしたのだ。

しかし、以前と少し変わった点、各パートの音が若干鮮明になり、ほんの少し表情が出てきた以外は以前と同じ状態の音で、濁りのある音、そしてトゥツティでは団子になりがちな音質は変わってなかった。

それでこれはやはり盤質に問題があると踏んで、リマスターされた音盤の有無を確認すると、art処理されたHQ盤が発売されているので、今所有のものよりはましであろうと入手することにした。

本日音盤が到着し、期待しながら聴いてみた。

結論から言えば、期待がおおきすぎたようで、改善点は有るにはあるが、小生の好みではなかった。
なぜかというと、低音がむやみに強調され高音弦が相変わらず荒い音なのだ。
ヒリヒリとはしないものの、柔らかさや響きの美しさ、透明感が無い。
かつてのドンシャリと言うと失礼になるだろうが、どうもそんな傾向の音になってしまっていた。

大体こういう傾向になることが多いのだが、ホールトーンを出す目的なのか、残響音がやや多めなのが、返って音のメリハリを削いでしまっているから、あの鮮烈な印象のミンシュの演奏がぼやけ気味に聴こえてしまうことになった。

良いところであるとしておくが、今まで聞こえにくかったところが急に聞こえてきたりして、ホルンのトチリはハッキリ聴こえてしまうことになった。

ピチカートの音がいつもおおきすぎだが、これは録音のせいだろうか。

デボストのフルートの音色やバイオリンソロの音色・・・つまりは合奏でない部分は非常に美しく響くのに、1楽章3楽章では響きが寸詰まりでティンパニでさえ、叩き方から見えてくるような音の再現はない。

終楽章だけはティンパニーがマレットを変えたか、楽器を変えたかのような打音が聴こえる。
弦楽器群も艶が出てきているので、この楽章は別テイクかと予測してしまうほど以前の楽章とは異なる感じがした。

全体的には確かに改善の跡は認めるが、むかしの音盤のように、もやもやしたところからだんだんリアルになっていくという感じが失われたようだ。

ようするに以前有った青天の霹靂的なニュアンスは、おしなべて平均的な音の佳作によって薄められたというのが小生の印象だ。

HQでなくてリマスターされた音盤は聴いいてないが、そちらのほうが小生には合っている予感がするので、
近いうちに入手して聴いて見ることにする。

[PR]

by noanoa1970 | 2012-01-04 16:09 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(8)

Commented by Abend at 2012-01-04 19:53 x
sawyer様、こんばんは。
私が持っているのは、2007年発売のTOCE-14002ですが、おっしゃるとおり、終楽章になると妙に解像度がアップします。高弦に艶が出ますし、低弦の音の動きが明瞭になります。ティンパニーも打ち込みがシャープになります。録音が1968.01.08&12とありますから、終楽章だけ01.12に録音されたと考えられます。4日の間に、録音エンジニア側に何らかの変更がなされたのかも知れませんね。
Commented by noanoa1970 at 2012-01-04 21:37
Abendさま、こんばんは
なるほどそうでしたか。
おっしゃるとおりの可能性はありますね。
初期盤出は気が付かなかった面白い発見でした。
推測ですがお持ちの2007年のリマスター盤?のほうがバランスがとれているのではないかと思います。HQ盤はかなり偏ったバランスだと思います。
Commented by noanoa1970 at 2012-01-04 21:39
追伸
ギターの写真は都合上隠しました。
頂きましたコメント、見えなくなってしまったこと、勘弁ください。
Commented by Abend at 2012-01-04 23:30 x
sayer様
ギターのことは推察しておりましたゆえ、お気になさいませぬ様に。
TOCE-14002はリマスター廉価盤ですが、第一楽章などは低音がやたらにきつい上にもやついて、弦の音も荒いですね。終楽章とのコントラストがかなりはっきりしています。HQ盤は未聴ですが、ソニーのHQCDは何枚か持っています。どれも、特に感心はしませんでした。普通のCDプレーヤーでSACDに迫る音質をということで開発された方式なのかも知れませんが、良くいえば音がシャープに、悪くいえば軽くなってしまったと思います。
今日は、雪が舞う中を自転車で南区の上鳥羽にあるBBGオーディオまで行って来ました。店主と話もしましたが、なかなかいい感じです。先客さんが、DENONのDL-103と昇圧トランスを買って行ったのが印象的でした。
Commented by こぶちゃん at 2012-01-05 11:11 x
おはようございます。私この頃のはミンシュ…Pathe MarconiのLP(1970年代後半)は、幻想交響曲とラヴェルの選集、CDはラヴェルのみ…は外盤しか持っていません。
理由は東芝EMIが関わると弦の高域に人口的で硬質な特殊な響きが感じられてしまうからです。
ラヴェルを聴く限りではLP/CD共にそんなに悪い録音とは思いませんでしたが、気になることはPathe録音の高域の癖。
総じてフランス盤には高域が持ち上がる傾向が強い気がします。
noanoa1970邸のNS-1000は当時としても極めて解像力が高いモニターですから、こういった癖を露わにしてしまうのかもしれませんね。
Commented by noanoa1970 at 2012-01-05 13:40
こぶちゃんさんこんにちは
どうもパテマルコーニ盤とは相性が良くないのか、他にも数枚ありますが、何れも思うような音ではないです。
ただしルームチューニングノ結果前よりも少しは良くなって来ました。SPとの相性もあるかも知れませんので、QUADが復活したら聞きなおしてみます。
Commented by noanoa1970 at 2012-01-05 13:43
Abend さま
こちらも雪が10センチほど積りました。
BBGオーディオの存在初めて知りました。
youtubeで拝見しましたが商品が豊富そうな簡易で小生の近郊のハイファイ堂のようなな感じもしました。機会あれば訪問してみます。
Commented by Abend at 2012-01-05 17:56 x
sawyer様、こんばんは。
ハイファイ堂の京都店は河原町二条にあります。何度か行ったことがあります。BBGオーディオは、閉店してしまった一条のキムラの様な雰囲気がある、町のオーディオ屋さんですね。スタビライザーを買いに行ったのですが、中古CD3枚と帯電防止用のLP内袋も買いました。LPやCDは、ジャズとクラシックを扱っていて、オーディオ機材もそうですが、きちんと整理されていました。月に1回ぐらいは行ってみようと思っています。