悪夢の時間が過ぎ、ようやく修理へ
12年着用したN-F社のゴアテックスマウンテンジャケットの防水をしておこうと取り出すと、裏側の縫い目の防水対策として貼られている、シームテープが剥がれかけているのを発見。
きっと接着剤が劣化したのだろうと、少し引っ張ってみると、どうやらシームテープ全部が接着剤の劣化で剥がれかけているらしい。
引っ張ると、セロテープを引き出すよりも簡単に剥がれてしまい、テープがジャヶットから垂れ下がってしまった。
これではいくら何でも防水したところで、着ること自体できない。
自分で接着剤をつけて貼ろうかと思ったが、もしテープも劣化してたら元もこうもない。
NETで防水シームテープを捜すと、幅と長さに応じて幾種類かがあり、思った以上に価格も安い。
しかし貼った後にアイロンを掛けなくてはならないが、アイロンの音度設定がかなり微妙で、しかも素材がゴアテックスだから、温度が高すぎて素材をどうにかするといけない。
購入した店に連絡相談すれば良いのだが、あいにく其の店は廃業してしまったから、メーカーしか無いと窓口を探すが見つかりにくく、会社のコンセプトを表明したHPの中に少しだけ情報があった。
「修理は可能な限り何でもやります。当社の製品の品質の問題であれば、無料で修理します。」とあり、修理依頼受付窓口としてカストマーセンターの電話番号が有った。
電話をすると、女性が電話に出て、それから30分も悶着があったが、内容を箇条書すると以下のようになる。
ちなみにマウンテンジャケットは、この会社の定番商品で発売開始から25年、今も現行品である。
小生はサラリーマンが誰でも着ている、裏地が格子のイギリス製のコートが好きでなかったから、通勤でも愛用した。
防水と耐寒にすぐれており蒸れることがないから、キャンプでも重宝したし、雨の日でも雪でも傘いらず、必要なければ、小さく折りたためば良いから、ジャマにはならない便利で実用的なグッズだ。
電話で
小生:マウンテンジャケットを12年着ているが、裏生地の縫い目止めのテープが・・・(剥がれててしまったので修理したいのだが)
すると肝心の( )の中味を聞く前に、いきなり
女性:品番を教えてください
という。
教えられた左ポケットをだけでなく、ポケット全部探すが品番表示はない。
小生:なんど探しても表示がない
というと
女性:「其れじゃあ洗濯の時どうしているんですか」
と、その場所に無いのは、探し方が下手なこちらの責任であるかのような言い振り。洗濯の注意書きと品番が一緒になっているので、必ず見ているはずだとの勝手な思い込みからだ。
その上、品番表示がなぜポケットの中かにあるのか、その理由を語り始めたので途中で打ち切らせたが、これも、有るべき場所のポケットにないのは、こちらがどうにかしたせいで、自分の教えたことに間違いはないという誤った自信と、小生に対する疑いから来たものであろうか。
結局品番はポケットとは全く別の裏側の左下にあった。(これですでに20分経過)
小生:品番は教えてもらったところにはなく裏側にあった
そう告げたが、この女性すみませんでしたの一言もない。
12年前の製品と現行製品で、品番の所在場所が違っていたのだろうが、古い製品の場合は品番の場所が違うことがわからなかったのだろうか。
10分以上も捜させたのは、古い製品と現行製品の品番表示場所の違いを把握してなかった、自分の責任であるという認識はなし。
何よりも、ひょっとして場所がちがうかもしれないという推測がまったく働かないから、1つ勉強になったはずなのに、お詫びの一言もなく、自分の落ち度を棚に上げた。
品番を伝えると、
女性:4桁ですから8年以上前の製造ですね
という。(小生は開口一番12年使用していますといったはず。)
品番からは8年以上前の製造と分かったが、分かった製造年からの話の展開は全くない。
12年使用しているといった小生のほうが経年情報としては密で、品番を調べる意味はこの場合はなかった。
時間をとらせた割には意味が無いような氣がしたので、
小生:シームテープの剥がれ修理なのに、どうして品番が必要なのか
というと、
女性:部品調達の問題がある
という。
しかし製造中止の製品ならば部品の保存期間が決まっているが、現行製品に部品がないことがおかしい。
それに定番商品ゴアテックスのマウンテンジャケットといってあったから、定番の自社製品を知らなければ別だが、定番ということは認知したはずだ。
小生:定番商品なんだから、部品は在庫してあるはず、シームテープの剥がれぐらい修理出来るはずではないか
というと
女性:そんなに簡単な問題ではない、同じ部品が調達が可能かどうか、もし縫い目に劣化が有った場合は修理不能の場合がある
という。
同じ部品でなくても、代用品でもまったく問題ない、目立たないジャケット裏の話なのに、修理に対しかなり否定的だ。修理可能かどうか分からないなら、その旨言えばよいのに、否定的と取れる対応は何だろう。
話の流れから、カストマーセンターで、修理可否の切り分けをするのかと思いながら、
小生:縫い目はしっかりしています
(登山などでテンションがかかったわけではないから)と告げた。
すると今度は
女性:「12年使っているとなると、やはりテープの接着剤の劣化が原因ですね」
と修理の可否とは関係がない原因について言う
唖然とした小生、こうなってくると、まるですったもんだの末、元に戻ってくるネタの漫才のようである。
小生:その事は最初に言ってあるはず、修理できるかできないのかを知りたい、そこで判断するようだが品物はそこに送ればいいのか。
女性:工場の専門担当者が判断する、こちらではない
というから、「こちらではない」はいいから、送り先を早く言えばよいのに、と思いつつ
小生:工場に送ればいいのだね
と、一問一答、、おおよそ人間同士の会話とは思えない、まるでロボット相手のやり取りである。
女性:送るのは工場直接でなく、購入した店に持参して、そこから送ってくるように
と、30分以上かけてやっとのことで、修理へのルートが判明した。
ようするに、修理依頼は、購入した販売代理店、アウトドアショップが窓口だ。
そこに品物を持参して、相談の上、手続きすると、工場に送られ、工場で修理可否判断、必要な場合見積もりを出し販売店経由で客へという。
推測通りであったが、期待した工場直ではなかった。
品番を調べろ、部品がどうのこうの、縫い目云々・・で、簡単には直せないとか、修理不可能の場合があるとか実物も見ずに経年だけの情報しかないのに、言うこと全てがかなり否定的。
販売店サイドのHPに修理御事例が記載されていたのを見たが、避けて破れてしまったものでもキチント覆っているように修理不能と思われるようなものでも修理した実績がある。それにも関わらずである。
応対言動から、修理の可否を切り分けるので、万が一最悪を考えてのことかとかと思いきや、修理可否の切り分けは、そこではなく工場だという。
一体今までの会話と過ぎた時間、なんだったのか、あまりにも無駄でもったいない。
その上修理ができない可能性ばかりを言うから、良い気が全くしない。
しかもこの女性の応対は、ちょっとした推理力と知識それに客への思いやり、配慮というものがまったくないため、客のニーズが分からないばかりか、客の心象を害し、引いては自分の会社に対して悪感情を与えるだけであった。
定番商品であることも知らない勉強不足であることと、品番のアリ場所を固定されたものとの思い込んだこと、客のニーズを把握しようとしなかったこと、なぜ品番を客から聞くのかその結果何がどうなり、今回の修理にどのように絡むのか、そういう配慮思慮が全くない、ただ品番を最初に聴くのが、決まりでそれに従って実施したに過ぎなかった。
自社製品に対する誇りと愛情が全く感じられなかったこと。
其れが少しでもあったなら、自社製品を長く使っているユーザーに対し、真っ先にご愛顧感謝の意ぐらいは表するするはずだし、そういう訓練は受けているはずだろう。
客とメーカーの第一接点の重要な窓口、カストマーセンターであるがゆえ、このような応対しかできない女性を、おいておくことは甚だ疑問である。
特殊な個人なのだと思うが、それにしても、窓口対応職務の担当として、そのような人物を置いておくことは、会社の損失となることに気が付かない、管理者の責任でもある。
その顛末をメールか電話で連絡しようと思ったが、どこにも品質保証セクションやクレーム処理の連絡先が記載されてない。
そのくせ、電話が通じるやいなや自動応答で、「カストマーセンターヘの電話の内容は全て録音する」という。
しかし真っ先に、録音しますと言われれば、それだけで電話を切ってしまう客もいるだろうし、不承知でも仕方なく担当者が出るまで待つ人もいるだろう。
本音を言わずに済ませてしまう人もいるだろう。
この会社のカスマーセンターは、電話してきた客を録音という武器で事前に切り分けてしまおうというのだろうか。
録音させていただいてよろしいですかと聞き、了解の上でならまだしも、絶対的に録音させて頂きますというのだから、恐いってしまう。
人権、個人情報分野の法律違反に相当するような行為だと思うが、問題ないのだろうか。
客の電話を事前に切り分けてしまうことに繋がると思うのだが。
クレームの電話など、自社に都合の良くない電話を、録音という行為で、それ以上ストップさサせる役割であるとすれば、見当違いも甚だしい。
クレームも大事な情報であるという基本がわかってない。
それにこの会社の製品、そんなにクレームが入るのだろうか。
そういえばあの女性も最初はクレームと勘違いした形跡がある。
修理依頼内容であることを、最後まで聞かずじまいであったから、「シームテープガ剥がれて着れなくなった、どうしてくれるんだ」と言っているものと思い込み、、クレームと錯覚したのかもしれない。
無償修理要求以上の何かと、と勘違いしたならば、否定的な対応そして、先に小生がそういったにもかかわらず、経年に寄る劣化で、自社製品の責任ではないと、品番を確認させてまで言い張ろうとしたのか。
以上のような邪推さえできてしまうほど、ひどい対応だった。
修理品は、近くの大手販売店に持参したが、そこで購入したわけでもないのに、
対応はすこぶる良く、親切丁寧で、こちらが何も言わないのに、見積もりを造らせるとまで言うのだった。
販売サイドとメーカーサイドの客への対応が違うことはままあるが、まったく客の立場を考えないものと、多分自分でも使った経験のある販売店員の差があまりも大きかったのが印象的であった。
もうすぐ雪の季節、マウンテンジャケットはスキーや冬山でも活躍するから、販売店員、何とか早く修理してあげたい、そう思ったのだろう。
自社製品など一切使わすに、流行りばかり追いかけるような、普通の女性では、販売店員のようなちょっとした推量による気遣いなどはできないのだろう。
12年も使用したから劣化したと原因を言うだけに終わってはどうしようもないことぐらい分からないのだろうか。
例えば、「劣化したのがシームテープだけで、縫い目も生地も劣化してないといいですね、多分修理可能とは思いますが、念のため一度工場のほうで診てみましょう、修理可能であれば早速修理に入ると思います。修理受付は最寄りの販売店になりますから、それでは購入した販売店に持って行ってください・・・」
以上のように進めれば、文句は絶対にでないと思う。
自社製品の定番製品も知らないようだし、恐らく自社製品など使ったこともない、アウトドアとは縁遠い女性だったのだろう。
いくら教育訓練しても、少し特殊な趣味の領域だから、おざなりのことができても限界がある。
興味と経験があれば、そういう客の気持ちが理解しやすいから、アウトドアに興味ある人を雇用することが必要であるように思がいかがだろう。
キャンプや軽登山などでのOJTも必要かもしれない。
by noanoa1970 | 2013-03-04 12:45 | 日常のこと | Comments(2)
ひどい対応のカスタマー・センターですね。自社製品を長く愛用している客には、まず感謝の意を表すのが当たり前です。そして、客が求めていることに対して、自社が出来ること、客にして貰いたいことを、丁寧に伝えるのが一番です。対応の仕方を誤るとトラブルになる世界で仕事をしている私には、それがよくわかります。
この会社は日本でもトップのアウトドアアパレルの会社です。ヘヴィーデューティがうたい文句です。防水シール修理は結局受け付けてもらえず、自分で接着剤で修理しました。工場の人間とは話ができず、営業部門が中間に入って、話がまたややこしくなりました。当然ですが、営業ではどんな接着剤がよいとか、シールはどれがよいなども教えてくれません。結局そうなったら生命の終わりだといわんばかりの対応でした。自社製品に誇りが持てないのでしょうか。米国にパタゴニアというおなじような会社がありますが、シールがはがれるぐらいは直すか交換してくれます。
カストマーサービスセンターの女性その人間固有のことであればと思いますが、そういう人間を窓口に任じている管理能力の体たらくぶりからも会社の品質の悪さがうかがえます。製品は良いものを作るんですが。社員教育の仕方もも問題があるのでしょうね。正社員というから驚きでした。アルバイトでもましな人は大勢います。工場は違う会社ということも推測できます。