童心に還る事が出来たかな

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何の気なしに購入したレコードだった。
だから殆ど聴いたことがない。

ジャケットはオールディーズ・デイ、ロンドン市内を走っていそうな見晴台つきの電車に、大勢の社会人、文化人、政治家、芸術家と思しき人たちが乗っている。

アルバムタイトルは、「子供が見た昔懐かしいパレードの夢」。
子供のころに両親家族と行った、お祭りで見たにぎやかなパレードの、そしてパレードで聞こえてきた、さまざまな音楽の思い出を辿ろうとするものだ。

子供のためと言うよりは、大人のためのアルバムで、大人が幼児期少年期を思い出し、昔を懐かしむための音楽アルバムと行ってよいだろう。

日本人にはなじみのない曲もあるが、それでも数曲メロディーを知っているものがあった。

演奏は殆どがジャグバンド風、わが国のチンドン屋のようなもの、チャップリンの映画挿入曲のようなものもあって、熊などを擬人化した歌も入るバラエティに富んだもの。

小生は始めて知ったのだが、収録曲に「Parade of the tin soldiers」という曲があり、メロディーは日常よく聴こえて来るくもので、マヨネーズ会社のクッキング番組のテーマ音楽と同じであった。

作者を見ると、「Leon Jessel」とある、そしてタイトルはなんと訳せばよいのか、「兵隊の行進」は分かるが「tin」がさっぱりだったので、急ぎ調べると、「tin」とは木製の意味だそうで、木で出来た兵隊つまり、おもちゃの兵隊の行進と、あっさり分かってしまった。

作者名読みは、音楽家や演奏家から推理して、ドイツ語読みとめぼしをつけて、レオン・イェッセルと検索すると、ウイキにプロフィールがあった。

1871年1月22日 - 1942年1月4日、ポーランド生まれ
オペレッタ、ジングシュピール作曲家で、カペルマイスター経験がある。
1917年のオペレッタ『シュヴァルツヴァルトの娘 "Das Schwarzwaldmädel" 』は最大の成功作で、10年の間におよそ6000回もの公演があったという。
ユダヤ人だったが、ナチスに傾倒し、キリスト教に改宗したが、ナチスからはユダヤ人として排斥され、ベルリンのゲットウに入れられ病死したと言う運命の音楽家だそうだ。

そんな彼がいつ書いたのかは分からないが、「おもちゃの・・・」は、オペレッタの挿入音楽だそうだ。

以下の様子を音楽にしたとされる。

『幼い子供の夢の世界で、きらびやかな軍服を着、ピカピカと輝く鉄砲や剣を持ち颯爽と行進しているおもちゃの兵隊、窓辺に朝の光が差し込んだとたん、兵隊たちが慌てておもちゃ箱にもぐり込んだ様子を表現している。』ウイキより

子供の夢に登場するおもちゃの兵隊は、いつもは動きはしないが、夜になるとこっそり起きだして、歌いしゃべり踊り、子供と遊んだ後、行進を始めるという、わが国の童謡「おもちゃのチャチャチャ」のように、どこにでもよくある話だ。

しかし、彼の悲劇を知ってしまうと、楽しそうな曲想の行進曲も、ナチスの手から逃れるべくひっそりと活動している日中だが、夜になると音楽執筆活動を開始し、明け方までは自由に過ごすが、朝がくると同時になんでもない一般ドイツ市民然としてすごす、どうしてもそんなイメージが沸いてきてしまう。

夜しか動けないおもちゃの兵隊の哀れな姿と、イエッツエルがダブって仕方が無くなる。

某マヨネーズメーカーで使われる、テクニトーンの文書を聴く限りは、そんなことを感じさせないが、
ジャグバンドのおもちゃの兵隊の行進では、明るく楽しいばかりでなく、行進兵が去った後の悲しさのようなものが聴こえてくる。

弦楽四重奏によるクラシック音楽バージョンだが、ニュアンスがだいぶ異なるようだ。


これがおなじみ、マヨネーズメーカーのクッキング番組テーマ音楽

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by noanoa1970 | 2011-10-14 00:01 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(0)