YAMAHA C2a での実験

ここ最近になって、ようやく小生のオーディオ装置の調整がほぼ終焉し、おかげでかつてない上質な音を聞かせててくれるようになってきた。

QUADの故障で、メインSPをYAMAHAに変更することになったのは残念だが、うまく調整し、使いこなし方を見つけてやれば、YAMAHA NS-1000でも実にすばらしい音がする。

1年前にフォノカートリッジを、オルトフォンからDENON DL-103に変更することになった。
購入価格にして5分の1のダウングレードであるが、トランスやディスク専用プリの名品、アキュフェーズC-220のヘッドアンプをためして、最終的にはYAMAHA C2a内蔵MCヘッドアンプに落ちついた。

YAMAHA C2aは、フォノイコラーザー部にかなり力量を注いだプリアンプで、MCヘッドアンプは、もっとも愛用者の多いと思われるDENON DL-103を念頭に置いて調整されたものだと思われ、そのためか、出てくる音はFMラジオのような一見個性が薄いものだが、聴き込むとこのことがすべてプラスに繋がってくる。

『MCヘッドアンプ部は、電圧性ノイズを少なくするためrbb(ベース抵抗)が低い、hfeの大きなローノイズトランジスタをNPN/PNPそれぞれ4個ずつパラレル接続し、さらに1個をカスコード接続した新しいカスコードコンプリメンタリープッシュプル回路のDCアンプ構成となっています。ローノイズのトランジスタを並列接続し、コンプリメンタリープッシュプル回路を構成しているため、優れた低雑音特性と低歪率特性を実現してます。』以上のようなことからも力の入れ入れ具合は推測可能だ。



カートリッジによる味付けをごく最小に抑えていて、ディスクに入っている音を決して壊さないことは、カートリッジそのものと、増幅装置両方に課せられた使命のような気がする。

少し昔のアナログディスクの録音エンジニアやプロデューサーは、音に、あるいは録音に対する一家言の持主が多かったように思うのと、そのレベルも相当高かったように思う。

デジタルになって、録音よりもマスターリング重視のようなところがあり、このパートでいかようにも音が変わってしまうから、録音エンジニアが昔ほど育ってないように思うのは、単なる推測にすぎないだろうか。

ともあれ、小生のオーディオ装置の調整は、YAMAHA NS-1000が今まで聴いたことのないような素晴らしい音を響かせるようになり、ようやく終焉を迎えることになったが、後は個々のソースに合わせた微調整の段階に入ることとなった。

しかし個々のソースに合わせて、というのは通常は困難の極みで、クラシック向きとかジャズ向きとかで語られるが、小生の場合はようやくそれらを通り越して、ソースのジャンルの違いを選ばないようになったことは、今まで苦節45年以上の長きにわたり、音楽を聴いてきた1つの成果物であると自負するものである。

小生の「個々のソースに合った」という意味は、ソースのジャンルではなく、個別のソースが最良に鳴り響くことで、そのソースに盛り込まれた音を装置がもっとも美しく再現することにある。

だから録音やマスターリングの良くないソース(これが結構ある)は、それなりの音で美しくないように鳴るが、そうでない優秀な録音のソースは、かつて聴いたことがないような音で響くから、とても新鮮に聴こえる。
言い換えれば、ソースの良し悪しがわかるような、そしてクラシック向きとかジャズ向きとかの枠を超えた、オールラウンドな音と言えばよいかも知れない。

昔集めた音源を聴いていると、そのことが手に取るようにわかるのは、非常に面白いことである。

驚いたことは、少し昔に聞いて、あまり評価しなかった音盤が、調整が十分な現在の装置で聞くと、評価が逆転するという経験を何回もしたことだ。(QUADにかまけていて、YAMAHAは徹底的に調整をすることがなかった)

「個々のソースに合った」音の追求は、非常にに困難なことであるが、少しでも録音エンジニアの意図に肉薄できる、最大公約数的微調整の段階にあるのは、間違い無いところだ。

そこで思いを巡らせると、リンクしたHPにもあるように、ディスク再生重視のC2aには、面白い機能があることに気が付いた

『C-2aのPhono1回路は、使用するカートリッジに合わせて負荷抵抗と負荷容量を設定できます。負荷抵抗はPhono Selectorにより3段階に切換えられ、負荷容量はリアパネルのCartridge Load端子にコンデンサを接続できるようになっています。
また、100Ωポジションは高出力MC型カートリッジ専用ポジションとなっています。』


MCヘッドアンプ部では、負荷抵抗が100Ω固定で切り替えられないが、負荷容量はコンデンサーの差し替え接続が可能だから、でそこで目当てのコンデンサーを探すと、小生には珍しく思った場所にそれは存在した。

形状は下記のようで、ピンプラグに似た形のものが330pfと470pfの二種類が附属されている。
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LPは浅川マキの「灯ともし頃」、CDは「ドヴォルザークのレクイエム」、ケルテス/ロンドンSOのDECCA英国盤を使用して聞くことにした。

実聴感想は
pfの値が大きいほど高域に偏る傾向で、ロンドンSOの弦が最も美しく響いたのは、何もしない状態の時であった。
浅川マキの歌詞による声質の変化がよく出ていて、声に艶が乗り色気を感じることとなった、330pfが最も良かった。微笑みながら歌うという、声質の変化から表情の変化さえ汲み取れるようになったのには、驚いてしまった。
470pfでは広がり感は出てきたが、ハイもロウもやや神経質なトーンになり、オルトフォンの時のような音となった。
浅川マキの声だけを取れば、330pf>オリジナル>470pfの順。

ベースや低弦がよりはっきりと出たのは、オリジナル>470pf>330pfの順だが、実に微妙で、余り大差なしといってよい。

ドヴォレクでは、キムボルイの最強音で、ほんの少しヒリついたのは470pf、これは使わないほうが今のシステムにはあっているのだろう。

問題は330PFとオリジナルだが、落ち着いた音を求めるならオリジナル、ちょっとだけ派手で声に艶がの入り易いのが330pfだが、弦楽器と金管の最強音でも決して耳障りになることがないオリジナルがベストチョイスで、大帝のソースでは、このままの状態で使うのが良いという結論となった。

写真一番左最初のピンプラグ入力端子に、コンデンサーを挿す。
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プラグの抜き差しで簡単にできることだから、場合によっては330pfを使用するということで実験は終った。
弦楽器の音がもう少し丸くなり、ハーモニーが美しく響けば、文句無しに330pfだが、少し荒くなるように思ったから、今一度「フラジオレット」奏法が使われた音盤で確認する必要があると思った。

シベリウスのVnコンやマーラー「巨人」冒頭などで確認してみようと思っている。

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by noanoa1970 | 2011-09-07 11:45 | オーディオ | Comments(0)