music for japan「play&pray」

たった今、昨夜録画しておいたものを、早送りで少しだけ見ると、勘違いでなければ、番組内容が変更されていて、本来ポピュラー系の内容をやるはずだったと思ったが、クラシック音楽番組に変更されていた。

当初music for japanというタイトルのみだったから、そもそもこの度の東関東大震災に対する支援コンサートだとは思っていたが、play&prayという番組タイトルが付加され、中身は主に海外のクラシック畑のアーティストたちによる、義援コンサートであることがわかった。

演奏と祈り・・・タイトルは演奏と祈りを&で分けていて、すなわち演奏することが祈ることや義援になるのではないことをも表している。

さらに、演奏と行動のレベルにまで達したのが、サイモン・ラトルとベルリンフィル。
ラトルからのメッセージにそのことが表れている。

まだじっくり見ていないが、アルゲリッチ、フレーレ、ヨーヨーマ他パントマイム、朗読、オペラ歌手、庄司紗矢香、ピアノトリオユニット、などが登場したようだが、ほんの少しの飛ばし見した中で1番印象に残るであろうものは、

ベルリンフィルのマエストロ、サイモンラトルと、支配人からのメセージ、そしてハイティンクの公演前に支配人が観客に対し、曲が終わっても拍手をしないで、立ち上がって祈ってくださいと呼びかけるところは感動ものになるだろう。

そして正確ではないが、ラトルからのメッセージはおおよそ以下のようである。

私たちは普段は、いいたいことを音楽で表現するが、今はそんなことを言っておれない。
言葉で語らなければならないのが、このたびの日本の不幸のことだ。
私たちは昔から縁のある日本のために、出来る事を何でもしようと思っている。
そして不幸にして亡くなられた方に、心から哀悼の祈りを捧げる・・・

大まかに以上のようなことを、メッセージとして伝えたが、音楽をやることがが使命だから・・・・などという、日本のオケの某コンマスや理事とは、根本的に考え方が違う。

(音楽の世界に閉じこもり、)演奏すること、それで被災者の救援としたいなんていう、見せかけの方便と違い、ラトルは音楽でなく言葉で、しかも音楽以外にも何かの行動をして、救援をしたいとハッキリいってくれた。
すなわち何らかのアクションを起こす用意があるということだ。

前々から小生は、我が国のクラシック畑の・・・特に国営オケの事を批判してきたが、1ヶ月以上たってようやくやったチャリティコンサートに対し、震災から1週間も立たないのに、スケジュールを変更してまで、日本のために義援コンサートを開いたベルリンフィルやベルリン国立歌劇場管そしてバレンボイム、ラトルといったクラシック音楽の重鎮たちとどうしても比べてしまう。

北米ツアーには、震災直後の3月12日に出発し、向こうで公演したが、国内では1ヶ月以上公演は自粛。
しかしなんども紹介しているように、3月16日にはいち早くベルリンフィルが義援コンサートを実施している。
もちろん国内と海外のいろいろな事情の違いは認めるにしろ、自主的行動能力の差は歴然としている。

自主的行動力の血瘀がニホンジンの典型ではないにしろ、少なくとも大きな組織下のニホンジンの典型であることは間違いないだろう。

おそらくこの楽団は、親である放送局から指示されない限り、何も出来ないしやらない体質なんだろう。
自主的な行動などは、到底できない体質なのだろう。

このあたり、つまり社会性の欠如が今後の演奏活動、あるいは演奏そのものに影響することになるのではと、かなり心配するところ。

海外の優秀オケとの差は、演奏技術にあるのでなく、ひょっとしたら楽団員の、モノの見方考え方、社会観・人間観にあるのかもしれない。

自分たちの意思を示さない示せない、そしてあまたの矛盾とスピード感の無さは、政府の対応と非常に似ていることに、背筋が寒くなる。

個々には考えや思いを馳せていても、集団組織の段階になるとと、対応が違う方向になってしまうことがあるが、このあたりはニホンジンの個人と組織の特徴かも知れない。

音楽が使命だから・・・ということは、裏をかえせば、音楽しかできない、音楽しか能力がないということに等しい。
このような時だからこそ、であるならばせめて、演奏することにおいての、救援支援の目的意識とその方法、時と場所を精査して音楽をやるぐらいのことは十分できるはず。

これからじっくりと見るつもりだが、見ものはなんといっても、予定のプログラムを急遽変更してのプログラム。

サイモン・ラトルからのメッセージ
ルトスワフスキの弦楽のための哀悼音楽 

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮、ベルナルト・ハイティンク
2011年3月16日 ベルリン・フィルハーモニーホール

後述するかもしれないが、シャンゼリゼ劇場においてのコンサートも収録されていることを付け加えておく。

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by noanoa1970 | 2011-05-01 10:05 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(0)