国内廉価盤、最上の録音

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廉価盤の中にも、非常に素晴らしい演奏の非常に良い録音が存在する。

中でも、ロンドンレーベルの廉価盤GTシリーズの、上のレコードは、演奏録音ともに実に素晴らしい。

1963年の録音で、グラモフオンより復刻CD化されたもの、前世紀末に録音された比較的新しいCDも所有していて、しかもグラモフォン版CDは、このレコードとまったく同じ音源である。

収録されている、ドヴォルザークの「アメリカ」の演奏については、以前書いたから、ここではもっぱら録音について書くことにする。

これは完全にアナログレコードが素晴らしい。
弦楽器の表情も、録音会場の大きさやその奥行きも、低音部の豊かさ、高域の弦が決して醜く響かないこと、そしてなにしろ、ヤナーチェクSQの弦の音色のつややかなこと。

それらすべてがCDより勝っていて、とても音楽的に聴こえる。
DECCAあるいはロンドンレコードの特徴でもある低音部の充実傾向は、このレコードにも表れているが、それが時には非現実性を帯びることも、ないではないのだが、このレコードではバランスが取れていて、非常に滑らかな美音を聴く事が出来る。

弱音で、弓が弦をこする時の細やかな音も、強音での胴の共鳴音までがリアルに再現できる。

このように録音状態の良いレコードで聴いたら、その演奏も一段と素晴らしく聞こえるものだ。

曲の其々の始まりに、奏者が息を吸い込む様子や、沈黙の音の雰囲気から、奏者が息を合わせるように頭と弓で合図している様子が目に浮かぶようだが、CDで聴くとそれを感じる事が出来ない。

このシリーズではほかに、ケルテスのモーツァルトレクイエムやフリーメイソンのための葬送音楽、アンセルメのボロディン交響曲、一連のフランスもの、特にラヴェルの子供と魔法は良好な録音だった。

確か限定盤だったため書いた須磨rになくなってしまったが、今思えば無理してでも、集めておけばよかったと後悔している、そんな優秀な録音が多かった。

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by noanoa1970 | 2011-03-11 11:26 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(0)