復刻シャルランを聴く

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シャルランという、録音技術士および彼が興したレコード会社のLPをご存知の方は、クラシックファンの中でも、相当のオーディオファンであろう。

1960年代の中ごろから70年代まで、オーディオファンでクラシックファンの面々は、このシャルランというレーベルの録音を、まるで神のごとく扱っていたのだった。

しかし、彼が残した録音のほとんどが、室内楽が多く、しかも名前も知られていないような演奏家を起用しての録音であったことや、輸入盤となると、4000円以上はしたと記憶するから、おいそれとは入手出来なかったのであった。

ありとあらゆる情報は、シャルランを絶賛するものだから、小生も国内盤なのか、輸入盤なのかよくわからなかったが、トリオが販売代理店となったころに、たった1枚だけ入手した。

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その話は、7.8年前に国内でCD復刻されたものが発売されたとき入手したフォーレのレクイエムを聴いて、以前のブログに書いて置いた。

その時のあまりにもひどいCD復刻の音質には、相当がっかりしたのだったが、今度新たにCD復刻いされるとのことで、同じフォーレを入手し、それであのシャルランの音質が確保されているようなら、ほかの復刻盤をも入手しようという根端だ。

それで先ほどから聴き始めているのだが、結論を言えば、国内復刻CDよりは相当増しで、左右の広がりも奥行き感も出てはいる。

合唱のアンサンブルのあれた感じも、オルガンの自然な響きも、ソロの可もなく不可もない歌唱も、少人数のオケのヴァイオリンパートがない弦パートであることも、いかにも良い状態のアナログ六音だということが分かる。

初期の…50年代から60年代初期にかけての、Erato Recordsの上質な録音を彷彿させる録音であることが分かる。

しかし音の艶は期待を裏切ることとなり、所々マスターテープの瑕疵が見受けられることや、ヒスノイズ、録音機材が発するハムノイズをひろってしまっている。

オリジナルマスターテープは、聞いた話では、税関のミスで廃棄処分の運命にあったといい、それ以降の復刻はサブマスターニよるものだという。
前回の国内発売版は、板興しであったから、シャルランの良さはまったく、そしてアナログ・・・LPの持つていた音質は、まったく再現されなかった。

今回の新たな復刻盤は、それよりは、はるかに増しではあるが、やはり現代において優位となるには、限界があるようだ。

ひょっとすると、・・・復刻の技術的良し悪しもあろうが、所有のヴィヴァルディの四季LPの音質と比較すると、シャルランの録音の中で、フォーレのレクイエムは、失敗作なのかもしれない。

それは、もともとのオリジナル録音がそうだったのか、サブマスター(これがどのような代物かは不明)によるものの限界なのか、テープヒスや録音機材の発するハム音、小生のCD固有のものなのか、パチパチというデジタルの傷の音らしきものも聞える。

リマスターリングで、テープヒスやハム音を取り除くことが可能なのに、あえてそうしなかったのは、やはりオリジナル性を大切にしたかったのだろうという予想はつくが、シャルランを知らない世代の人に聴いてもらうためには、少し工夫が必用だったのかもしれない。

そうは言うものの、久しぶりにCDによって、アナログ的な音を堪能できたことは、1960年代がよみがえってきたようで、非常にここちが良いひと時であった。

これから、同時に注文しておいた、小生初聴きの、アンゲルブレシュトのレクイエムを聴くことにするが、さすがに連続しては聞けない状況だ。

レコードジャケットも、新旧ではかなり異なり、新盤のほうに色合いがオリジナルLPの雰囲気があるように感じる。

 フォーレ:レクィエム 作品48 第3稿
 アン・マリー・ブランザ(ソプラノ)
 ピエール・モレ(バリトン)
 ジャン・ギユー(オルガン)
 サン・ユスターシュ管弦楽団&合唱団
 R.P.エミール・マルタン( 指揮)

 録音:1965年

オケはラムルー管弦楽団だという説もあり、指揮者のマルタンは神父で、作曲としてもしられている。

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by noanoa1970 | 2010-08-24 10:24 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(0)