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最後列に並んだ

久しぶりの長浜・鳥喜多に行った。
黒壁STには、あまり観光客の姿が見られなかったから、多分そんなに待たなくても大丈夫いだと思ったからだ。

ところがどっこい、予想に反して店の前には12人の行列ができていた。
時計はすでにお昼をとっくに過ぎた、13時30分におなろうというのに。

この店に通うようになって25年ほど、当初は古い民家そのままの、掘立小屋のような雰囲気の店で、先代のおやじさんと、その息子である今の主人が二人だけで運営していたのが、黒壁商店街の立ち上げとともに、今やいいつでも行列ができてしまう店になってしまった。

地元の高校生などが通っていた店だったが、今ではその姿はもう見られなくなり、観光ガイドを片手にした観光客で、店内はあふれかえる用になった。

名物の「親子どんぶり」は、安価で美味しく、上に卵の黄身が乗せらるというパフォーマンスのせいか人気が高い。

多分観光ガイドの力で、100%に近い人が「親子どんぶり」を注文するものと思うが、小生は「カツ丼」を注文することにしている。

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これは昔、地元の高校生から教えてもらったのだが、隠れた存在だが実に美味しい。

今日はやはり「カツ丼」と「かしわ鍋」でいこうと決めて行ったが、12人の御待ちで、並ぶのが苦手な小生は、よしお手ほかに行こうと思ったが、すぐに周囲団の席が空いたよぷで、お町の数が半分になったから、そのまま待つことにした。

しばらく待っていると、店の中から見慣れない女性店員が出てきて、ことらに向かって「あのー」というので、店締めの合図かと思ったが、そうではなく、最終お待ちの小生たちに、そのことを指し示す札を持ってくださいというのであった。

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小生たちでもうお昼の営業はおしまいということで、新たに並ぼうとした人が来たら、その札を見せてくれというわけだ。

凄く丁寧に依頼されたからではないのだが、快く了承しさらに待っていて、その時家内と尾ky化うが来たらどう言おうかなどと話ていたのだが、あいにくというか都合良くというか、さらなるお客はならびにこなかった。

新たな客が並ぼうとしたときに、札を見せて「ここでおしまいです」と言った時の客の反応を見てみたかったというのが、内心の我々の期待だったが、其れができなくて残念だった。

しかし25年間、最後尾に並び、しかも札を渡されたことは経験しなかっただけに、何となく運があるような気がして、小生はカツ丼とかしわ鍋、家内は初めての、あんかけうどんを食べることpにした。

食べを終わりかけるときに、さっきの女性店員が、「先程は済みませんでした」と言いながら、さしだしたのは粗品。

ただ札を持っていただけで、何もしてないのに、気を使ってくれた心遣いに恐縮であった。

当時は1杯480円、今では680円となったが、それでもコストパフォーマンスと味に優れているから、絶え間なくお客が入る店となったおかげで、この「鳥喜多」は今や3階建の立派なビルになった。

昔と全く変わっていない、その味の継続は大いに評価されるべきであろう。

ビルになっても、客席数を昔とほとんど変わらないようにしたのも、昔の味をかたくなに守ろうとする意志の表れだろう。

ほとんど観光客が占めるようになったが、決して其れに甘んじることのない姿勢は「近江商人」に通じるのかもしれない。

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家内が食した「あんかけうどん」は、京都のそれとほとんど同じ作り方だそうで、相国寺の向こう隣りの女子大の入口に近いうどん屋から、出前で研究室に運んでもらって食べたものとソックリであると感激していた。

カツ丼は食べきれないほどカツの量が多いし、かしわ鍋は摩り下ろし生姜を混ぜて食すのだが、これがまた実に美味である。

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しかしかしわ鍋の一番良いところは、アルミニューム製の鍋・・・これは凄く懐かしい。

by noanoa1970 | 2010-04-09 14:48 | 「食」についてのエッセイ | Comments(0)