八海山
新しい酒を開けるときに、いつも使うお気に入りの、波の絵柄の蕎麦猪口に注いで飲むことにした。
この酒は「〆張鶴」と比べると、キレと鮮烈さでは、〆張鶴に軍配が上がるが、酷と深みでは八海山に分があるようだ。
しかし、いずれも新潟の酒らしく、すっきりとのど越しがよい。
八海山は、何も肴がなくても十分そのままで飲けてしまう。
何もないのは少し寂しいから、本日は簡単に「板ワサ」を、古伊万里の小皿に盛り付けた。
〆張鶴に比べ、旨みと甘みが濃い酒だから、塩けの強い肴は適当ではない。
よって「板ワサ」あるいは「焼海苔」、何も付けないそのままの「あたりめ」あたりが最適だろう。
冷やで飲んだが、多分この酒は「ひと肌間」が最適と検分した。
次回はそれで試してみることにする。
〆張鶴を春から夏に似合う酒とするなら、八海山は秋から冬にかけての季節に似合う酒だ。
どちらも甲乙つけがたいが、季節に合わせて飲み分けるのがいいのではなかろうか。
by noanoa1970 | 2010-02-14 09:38 | 「食」についてのエッセイ | Comments(0)