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ベートーヴェン交響曲第4番1楽章での奏法の違い



カラヤン/5分30秒当たり、フルートの後に出る弦の音型。
カラヤン指揮ものと、下記にあるhttp://public-domain-archive.com/classic/download.php?album_no=1073の5分1秒当たり、同じくフルートの後の弦の奏仕方ワインガルトナーでは明らかに・・・それはほんの少しのように思われるかもしれないが、聴こえてくる趣がかなり異なる。

この曲の曲想をも支配してしまうように、小生には重要に想われる。

小生はこの曲を、コンヴィチュニー/ゲヴァントハウス管弦楽団で聴いてきたから、カラヤン盤を聴いた時には、とても奇異なことのように感じたものだった。

カラヤンでの演奏法は、深刻さのようなものがより出てくるもの、逆にコンヴィチュニーや、例に挙げたワインガルトナーでは、少し洒落気があるように感じる。

シューリヒトもメンゲルベルグもワインガルトナーと同じ流儀だ。
しかしフルトヴェングラーは、カラヤンと同じ流儀で演っている。

手持ちの10種類ほどを全部聞いて確認しようとしたが、なんせLPが多いのと、どこかに霧散していて、探すのに時間がかかるから、パブリックドメインとyoutubeを利用させていただいた。
動画ではカラヤン以外には、宇宿氏指揮の演奏があったが、この演奏もカラヤン、フルヴェンと同じ流儀だった。

多分いずれかの時点で、楽譜を改定した結果に基づいてのことだろうと思われるが、真相はわからない。

非常に細かいところなのだが、この曲の1楽章の根幹を決める・・・少々大げさだが・・・そのような大きな意味を持つ音型であるように小生には思われ、古くから馴染んできたコンヴィチュニー(リピートもやっているのが、また良いのだが)を聞いてきた耳には多少の違和感がある。

しかしカラヤンスタイルも悪くはなく、冒頭の重苦しい雰囲気を弾き鶴ような演奏とすれば、それもまた良しというところか。

苦悩から歓喜へという大命題から1楽章をとらえると、コンヴィチュニーのスタイルがいいように思うのだが、いかがなものだろうか。

お手持ちの音源をあたっていただいて、どちらのスタイルか、ご教示頂ければありがたいです。

問題の箇所は
1楽章開始約5分あたり、フルートのソロの後に弦パートだけで奏でられる第2主題のメロディで、カラヤンは音を一定の長さにしているが、コンヴィチュニーやワインガルトナー他では装飾音符のようにして前打音入り弾かせています。
ですから少し洒落た感じになっているように聞こえます。

by noanoa1970 | 2010-01-10 16:13 | 徒然の音楽エッセイ | Comments(0)